クロップ監督もその実力に太鼓判を押した遠藤。名門リバプールでのレギュラー奪取なるか。(C)Getty Images

写真拡大

 ついに待望の正式決定となった。

 現地8月18日、プレミアリーグのリバプールはシュツットガルトから日本代表MF遠藤航を完全移籍で獲得したと発表。現地報道によれば、移籍金は1800万ユーロ(約28億円)で契約期間は4年。背番号は「3」に決まった。
【動画】見事な出来栄え! リバプールが公開した遠藤航のウェルカムムービーをチェック!

 森保ジャパンのキャプテンが30歳にして辿り着いたメガクラブでの挑戦。日本サッカー界がこの話題で沸くなか、韓国の主要メディアも軒並み速報で詳細を報じている。そのひとつ、専門メディアの『InterFootball』は「日本人選手として12番目のプレミアリーグ戦士が誕生した」と銘打ち、遠藤のプロフィールや移籍に至るまでの顛末、ユルゲン・クロップ監督のコメントなどを事細かに紹介した。

 同メディアは遠藤の実力を高く評価しながらも、一方でクールな現状分析を展開。「リバプールが日本代表選手と契約と言えば、小さなトラウマがある」と言及し、「欧州カップ戦でリバプールを相手に圧巻のパフォーマンスを披露した南野拓実が入団したが、彼はプレミアリーグで活躍をみせることなく他クラブ(モナコ)へと去っていった」と説明した。
 
 さらに、「日本人選手があまりプレミアリーグで定着していないのも気になるところだ。過去11人がプレーしたが、十分に評価できるような活躍をみせたのは岡崎慎司(当時レスター)と吉田麻也(当時サウサンプトン)だけである」と指摘。そのうえで「香川真司(当時マンチェスター・U)、宮市亮(当時アーセナルほか)、武藤嘉紀(当時ニューカッスル)といった選手たちは適応に苦しみ、現在アーセナル所属の冨安健洋もここ最近は立場が微妙になっている」と続けた。

 リバプールは今夏、獲得を狙っていたモイセス・カイセドとロメオ・ラビアを相次いでチェルシーに奪われた。同メディアはその点にも触れつつ、リバプール・ファンの間では“次善候補”であった遠藤の力量に対してやや懐疑的な意見が少なくないと伝え、「遠藤がどんなプレーを披露するかは分からないが、現時点では期待よりも不安のほうが大きいだろう」と記している。

 入団前からさまざまな論調や意見が飛び交っていたが、日本サッカー界が誇る至宝にはそういた風潮を吹き飛ばす、圧倒的なパフォーマンスに期待したいところだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部