Appleの主力製品であるiPhoneの最新モデルとなるiPhone 15シリーズが、2023年9月12日あるいは13日に発表され、9月22日に発売されることになると、Apple関連のリーク情報でおなじみのBloombergのマーク・ガーマン記者が予想しました。

Apple iPhone 15 Pro Goes on Sale September 22, Announced September 12 or 13 - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2023-08-06/apple-iphone-15-comes-amid-us-sales-slowdown-tim-cook-q3-earnings-comments-lkzfs14u



Apple's iPhone 15 Event Expected September 12 or 13, Launch on September 22 - MacRumors

https://www.macrumors.com/2023/08/06/iphone-15-event-september-12-or-13/

Apple may be testing an M3 Mac Mini - The Verge

https://www.theverge.com/2023/8/6/23821862/apple-m3-mac-mini-testing-2024

AppleはiPhone 15シリーズの発表を間近に控えたタイミングで、2023年第3四半期決算を発表しました。この中で、iPhoneの売上高が前年同期比で減少したことが明らかになっています。iPhoneはこれまでさまざまな困難に見舞われてきましたが、それでも売上高が前年同期比で減少することはほとんどありませんでした。なお、AppleはiPhoneの売上高減少の原因を「アメリカのスマートフォン市場はここ数四半期にわたり低迷している」と語っています。

Appleが2023年第3四半期決算を発表、総売上高は818億ドルで前年同期比1%減&10億件を超える有料サブスクでサービス部門は過去最高の収益を記録 - GIGAZINE



Apple関連のリーク情報でおなじみのガーマン氏は、iPhone 15シリーズには過去3年間で最大のアップデートが実施されると予想しています。2014年のiPhone 6、2017年のiPhone X、2020年のiPhone 12のように、iPhoneのデザインが刷新される際は、端末の売れ行きは非常に好調になる傾向にあります。そのため、iPhoneの販売台数が伸び悩んでいるAppleにとって、iPhone 15シリーズの発売は起死回生の一手になることが期待されます。

リーク情報によると、iPhone 15 Proではベゼルがさらに小さくなり、これまでのステンレススチールフレームからより軽くて高級感のあるチタンフレームに変更される模様。なお、Apple製品の中で既にチタンフレームを取り入れているものには、Apple Watch Ultraがあります。



この他、iPhone 15 Proではメインカメラの改良、LightningポートからUSB-Cポートへの変更、より高速なプロセッサへの進化などが期待されています。なお、iPhone 15シリーズに関するリーク情報は以下の記事にまとめられています。

iPhone 15 ProはUSB-Cポート搭載&さらなるベゼルレス化を果たした新デザインになるとの報道 - GIGAZINE



なお、ガーマン氏はiPhone 15の発表イベントが2023年9月の12日あるいは13日に開催されると予想しています。さらに、iPhone 15シリーズの発売日は2023年9月22日頃になると言及しました。このタイミングでiPhone 15を発売することで、AppleはiPhone 15シリーズの発売から1週間分の売上を2023年第4四半期(7〜9月)の決算に含めることが可能となります。

また、2022年のホリデーシーズンにはApple製品の製造を担当するFoxconnが新型コロナウイルスのパンデミックで稼働できなくなるというアクシデントに見舞われました。そのため、2022年にAppleはiPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxの供給量を制限されてしまい、売上高の伸び悩みにつながっています。

2023年に同じことが起きなければ、iPhone 15シリーズはより優れた売上高を記録できるはずとガーマン氏は期待を寄せています。



さらに、ガーマン氏はAppleがM3搭載Macを本社でテスト中であると報じました。これは2023年10月にも発表される可能性があるそうです。このM3チップは8個のCPUコア(4個の効率コアと4個のパフォーマンスコア)と10個のGPUコア、24GBのユニファイドメモリが搭載されている模様。このテスト中のM3搭載MacはmacOS Sonoma 14.1を搭載しており、「おそらく次世代モデルのMac miniとなるだろう」とガーマン氏は言及しています。

なお、ガーマン氏が確認している「開発中のM3搭載Mac」のリストが以下です。

・M3搭載13インチMacBook Air(コードネーム:Mac 15.1およびJ513/J613)

・M3搭載15インチMacBook Air(コードネーム:Mac 15.2およびJ515/J615)

・M3搭載13インチMacBook Pro(コードネーム:Mac 15.3およびJ504)

・M3搭載iMac(コードネーム:Mac 15.4、Mac 15.5、J433およびJ434)

・M3 Pro/Max搭載14/16インチMacBook Pro(コードネーム:Mac 15.7、Mac 15.8、J514およびJ516)

・M3搭載Mac mini(コードネーム:Mac 15.12)

エントリーモデルとなるM3チップのコア数はM2と同じでCPUコアが8個、GPUコアが10個です。M3 Proは前モデルよりも少し強化され、CPUコアが12個、GPUコアが18個となります。そしてハイエンドモデルのM3 MaxはCPUコアが14個、GPUコアが40個を超えると予測されています。なお、これらの新型Macが苦戦しているAppleのMac事業を後押しする可能性はあるものの、「Appleの業績に反映されるには時間がかかるだろう」とガーマン氏は指摘しました。



この他、Appleがアメリカで展開するクレジットカード・Apple Cardについてもガーマン氏は独自の情報を提供しています。

Appleはゴールドマン・サックスと提携してApple Cardのサービスを提供していますが、Apple Cardへの支援により年間数億ドル(数百億円)の損失が発生していることをゴールドマン・サックスは明かしていました。

しかし、ガーマン氏によるとAppleとゴールドマン・サックスはどちらも提携関係がすべて順調に進んでいると語ったそうです。Appleの金融商品部門のトップは「新規顧客と既存顧客の両方から素晴らしい歓迎を受けていることに興奮しています」と言及。さらに、ゴールドマン・サックスの代表者もApple Cardの成功について「満足している」と述べたそうです。



加えて、ガーマン氏はAppleが発表したARデバイス・Vision Pro向けアプリを作成する開発者の「関心が低い」と指摘しています。

AppleはVision Pro向けの開発者ラボを立ち上げ、ソフトウェア開発者がAppleのオフィスでVision Pro上でコードを実際に試すことができるようになりました。しかし、このセッションに参加した開発者から、「開発者ラボの部屋が埋まっておらず、参加者の少なさに驚いた」というコメントが寄せられている模様。

なお、アプリ開発者の関心が低い理由を、「他のApple製品と比べても販売数が少なく、多くの人を困惑させるようなテクノロジーが使用されているため、ほとんどの開発者にとってVision Proに賭ける価値はないと判断されてしまったため」とガーマン氏は説明してます。