激走条件を2つ満たすククナ(撮影:下野雄規)

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 今週も開催は引き続き「福島・中京・函館」の3場。

 梅雨明け近いとはいえ、まだまだ雨の心配ある時期。各場ともに週末の馬場がどうなるかも焦点となってくるだろう。

 重賞は日曜日にふたつ。福島競馬場ではハンデGIII・七夕賞(福島・芝2000m)。そして中京競馬場ではダートGIII・プロキオンS(中京・ダート1400m)が行われる。今週はやはり過去10年データが揃っている七夕賞のほうをピックアップ。いつものようにレース傾向と馬券ヒントを探っていこう。

1.荒れるけど上位人気馬全滅も少ない?

 まずは人気上位馬の成績チェックから。

 1番人気馬は過去10年で2勝。勝っているのは、マイネルラクリマ(13年)とゼーヴィント(17年)だけ。成績は【2-1-1-6】。1番人気馬は、昨年まで4年間は馬券圏外だったが、昨年ようやくヒートオンビートが2着になった。

 過去の特徴としては、1番人気でも単勝オッズが4倍以上になった年は凡走しやすい傾向にあるようだ。昨年のヒートオンビートは単勝オッズ3倍台で、なんとか2着をキープしたという感じだ。今年も1番人気馬の単勝オッズには注目しておきたい。

 ちなみに2番人気馬の成績は【2-1-1-6】。3番人気馬は【3-0-0-7】。ほかの3勝分は5番人気、6番人気、11番人気が勝っている。配当としては荒れる傾向が強いレースではあるものの、勝つのは上位人気勢なのである。

 もっとも荒れたのは18年。11、4、12番人気の決着で、馬連2万3千円台、3連複29万円台、3連単256万円台という大波乱だった。1~3番人気馬がすべて馬券圏内から消えたのはこの18年のみ。

 それでも4番人気馬が2着。ギリギリで上位総崩れというわけでもなかった。軸馬は1~4番人気馬からチョイスするのが正攻法となる。

2.上位人気が走るのに荒れるのはなぜ?

 上位人気4番までを軸に考えてもいいレース。

 なのに、どうして過去10年、配当が荒れることが多かったのだろうか。

 答えはシンプル。それは「2着、3着に2ケタ人気馬がよく絡んでいるから」である。

 過去10年中、2ケタ人気馬はのべ7頭、回数では6回も馬券圏内になっている。特に多いのは3着。10年間で5回も2ケタ人気馬が3着になっている。つまり人気薄狙うならば3着狙いが正攻法。荒れ期待は馬連・馬単ではなく、3連系の馬券のほうなのだ。

3.トップハンデ・最軽量ハンデ馬たちの成績は?

 過去10年、トップハンデ馬は57~58キロの間にのべ15頭が収まっている。

 その成績は1着が2回、2着が2回、3着が1回。まずまず良さそうだが、下位に沈むことも多いのだ。総合成績としては今一つ。今年もトップハンデ馬の取捨はかなり迷うところだ。

 一方の最軽量ハンデは、過去10年48~54キロに収まる。各年のメンバーによってけっこう幅広いのだ。のべ数としては18頭。しかし最高着順としては3着が精一杯で連対までは厳しい。

 こちらも多くの馬が下位に沈んでおり、信用度としてはトップハンデ馬よりちょっと低めといえる。

 ちなみに、逃げ馬の成績は、過去10年で1着1回、2着1回。こちらも信用度としてはイマイチ。狙いどころとしてはこれも難しい。

4.2ケタ人気馬で馬券になる馬の共通点はある?

 2ケタ人気ながら馬券になっている馬は全部で7頭。それらに共通点はあるのだろうか。

「ハンデ50~55キロ」「馬番では12番より内」「7頭中5頭が関西馬」という3つの条件が共通項としてあり。しかも前走2ケタ着順での大敗しているタイプが多い。

 前走着順は気にしないで攻めないとお宝馬は拾えないのだ。

 さて、今年はこの条件に当てはまる馬はいるのだろうか?

(netkeiba編集部)