プロキオンSに出走予定のタガノビューティー(撮影:下野雄規)

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 4年ぶりに中京競馬場で行われるプロキオンS。このコースは2角のポケットからのスタートで最初の200mほどは芝コースを走るのがポイント。この舞台で行われた8回(2012~2019年)のレースで上がり最速を記録した馬の成績は【1-0-1-7】。瞬発力よりも先行力。長く良い脚を使える馬の好走が目立つコース設定だ。

 ◎タガノビューティーは58kgでコーラルSに勝ち、かしわ記念2着。先着を許したメイショウハリオが帝王賞に勝ったのだから価値は高い。今年に入ってから成績が安定してきたのはブリンカー着用の効果か。装着後は、以前に比べるとレース内容に幅が出てきているのは心強い。中京競馬場での勝利経験はないが、全7勝中6勝を左回りで記録しているサウスポーで、追い込みを武器とするため長い直線も味方にできる。脚質的に展開の助けは必要だろうが、ハイペースが見込めるメンバー構成だ。

 〇リメイクは出世レースとして名高い昇竜S、端午Sの優勝馬。強烈な追い込みを武器に昨年暮れのカペラSでは圧巻の末脚で2着馬に4馬身の差をつけた。期待された中東遠征では思うような結果を残すことができなかったが、1200m戦はやや忙しい印象もあった。1400mでは【4-1-1-1】で中京コースは【2-0-1-0】。海外帰り初戦ということ以外には減点材料は見当たらない。

 ▲シャマルはダートグレード競走4勝馬。JRA競馬場は昨年のチャンピオンズC以来となるが、決してベストとは言えない1800mで、しかも外枠からポジションを取りに行っての0.6秒差5着なら評価を下げる必要はない。武器は先行力と粘り強さだが、前走さきたま杯はスタートからついていくことができずに4角で競走中止。1番人気を裏切ってしまった。それが気になるところだ。

 △ドンフランキーは600kgになろうという大型馬で、中京競馬場ダート1400mコースは2戦2勝。それを含めダートコースのマイル以下なら【5-1-0-1】というダート巧者で、まだ底を見せていない。前々走コーラルSでは同じようにスタート地点が芝コースの阪神1400mコースで前半3ハロンを34.4秒、半マイル通過46.3秒で通過し、残り200m地点では完全に抜け出した。最後は失速してしまったものの逃げ先行馬の中では唯一掲示板を確保しており、力を示すことができた1戦でもあった。

 △オメガレインボーは59kgでポラリスSに勝ち、57.5kgのコーラルSは同タイム3着。幅広い距離で好走歴のある馬だが、一昨年暮れにブリンカーを装着し、短距離にシフトしてからはレースぶりが安定してきた。ここも大きく崩れることはなさそうだ。