七夕賞に出走予定のバトルボーン(撮影:下野雄規)

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 今週の日曜日は、福島競馬場で七夕賞(GIII・芝2000m)が行われます。

 過去10年では、レース間隔中9週以上の休み明け馬が3勝2着6回3着4回の成績を残しています。そしてそのうち7頭が6人気以下馬。さらに3頭が10人気以下での激走でした。また、近4年では12、6、7、6人気で毎年1頭ずつ馬券になっており、休養馬の取捨選択が重要な一戦といえそうです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
レース間隔中25週以上(ただし、前走から継続騎乗馬は除く)
[0-0-0-8]複勝率0%
該当馬:シフルマン、バトルボーン
(過去の主な該当馬:21年ワーケア5人気15着)

 過去10年では、レース間隔が中9週以上の馬は13頭が馬券になっていて軽くは扱えない。けれど、中25週以上の約半年以上ぶりの実戦となる馬は[1-0-0-8]とさすがに苦戦している。そして、唯一好走したのは20年のクレッシェンドラヴだけ。この馬は、同舞台の福島記念勝ちを収めた内田博幸騎手が手放さず、継続騎乗で出走してきていた。そこでその点を重視して、前走から騎手が乗り替わった長期休養馬の評価は割り引いてみたい。

※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるバトルボーンが消去データに該当しました。

 ここまでキャリア5戦で4勝を挙げている素質馬です。ただし不安は、3連勝中のルメール騎手とのコンビ解消でしょう。もちろん乗り替わった津村明秀騎手は、新馬戦で騎乗経験があることにくわえ、福島重賞では06年ラジオNIKKEI賞(タマモサポート)、15年福島記念(ヤマカツエース)、22年福島牝馬S(アナザーリリック)で勝利を挙げているコース巧者。今回の七夕賞を勝てば、史上初の福島4重賞制覇となります。それだけに快挙達成を期待したくもなりますが、反面、馬券的には注目を集めて過剰人気になる可能性もあるため、少し評価を落とす手はありそうです。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。