プロキオンSに出走予定のタガノビューティー(撮影:高橋正和)

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 今週の日曜日は、中京競馬場でプロキオンステークス(GIII・ダート1400m)が行われます。

 プロキオンSがダート1400mで行われた11年から20年までの10年間で、前走1着から5着までの馬が[8-9-7-82]と圧倒的な成績を残しています。よく夏は格より調子と言われるようにプロキオンSも例外ではなく、近況での調子の良さが結果に直結するようです。一方、前走で掲示板に載れなかった馬が巻き返す可能性が低く、そのような馬に過度な期待をするのは止めた方が無難かもしれません。

 また、過去の勝ち馬を見るとプロキオンSでの勝利をきっかけとし、その後のGIで活躍する馬が多数います。19年の勝ち馬アルクトスはその後にGIで2勝を挙げる活躍を見せていますし、18年の勝ち馬マテラスカイはドバイゴールデンシャヒーンで世界の強豪相手に2着と善戦。その他にも14年、15年の勝ち馬ベストウォーリアや11年の勝ち馬シルクフォーチュンもその後の大舞台で結果を残しています。今年も上位争いに絡んだ馬(特に勝ち馬)は今後のGIレースでも結果を残す可能性が高いので覚えておいて損はないはずです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
6歳以上で前走4番人気以下かつ前走4角2番手以下(ただし、重賞勝ち馬は除く)
[0-0-0-22]複勝率0%
該当馬:オーヴァーネクサス、オメガレインボー、ケイアイターコイズ、タガノビューティー、メイショウダジン、メイショウテンスイ、ロイヤルパールス
※データはダート1400mで行われた11年から20年までの10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるタガノビューティーが該当しました。

 ダート短距離重賞はスピード能力の高さが勝敗を分けると言っても過言ではありません。6歳以上の馬は年齢的に能力のピークを過ぎている可能性が高く、スピード能力も全盛期よりと比べると陰りが出ていると考えられ、プロキオンSでは結果を残せていません。

 ただし、6歳以上の馬でも前走で上位人気に支持されているような場合は、年齢的な衰えがないから多くの支持を集めていると判断出来ますし、前走4角で先頭に立っている馬はまだまだ高いスピード能力がある証拠なので好走の可能性は残されます。

 しかし、前走で人気もなく、絶対的なスピード能力も見せていない高齢馬は苦戦を強いられてしまっているのは軽視するのが正解と言えるのではないでしょうか。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。