天皇賞(春)でGI初制覇したジャスティンパレス(ユーザー提供:kmrさん)

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 芝の中距離GIには珍しく、宝塚記念(3歳上・GI・芝2200m)はディープインパクト産駒にとって鬼門のレースといえる。これまでに延べ35頭が参戦し、16年マリアライトの1勝のみ。牡馬に限れば、18年に1番人気のサトノダイヤモンドが6着、16年に3番人気のアンビシャスが16着に沈むなど、[0-1-0-20]と大苦戦を強いられている。

 牡馬の初勝利に向けて、今年は豪華3頭出しで挑む。大将格は天皇賞(春)でGI初制覇したジャスティンパレス(牡4、栗東・杉山晴紀厩舎)。今回は2200mへの距離短縮となるが、この距離でも昨秋に神戸新聞杯を圧勝している。阪神内回りも3戦2勝、3着1回と相性が良く、GI連勝を期待できそうだ。

 昨年の菊花賞を制したアスクビクターモア(牡4、美浦・田村康仁厩舎)の巻き返しにも注意したい。今年は日経賞が9着、天皇賞(春)が11着と不振だが、前者は道悪、後者は出遅れに加えて折り合いを欠いたことが敗因。決して力を出し切っての負けではない。思い出の阪神に戻り、良馬場が叶えば復活があるだろう。

 もう1頭、プラダリア(牡4、栗東・池添学厩舎)は実績で見劣るものの、ある程度の位置から渋太く脚を使えるので、阪神内回りは合うイメージ。実際に今回と同舞台の京都記念では3着に健闘している。休み明けの前走はいかにも仕上がり途上だったので、上積みは必至。穴党なら狙ってみる手はある。

 データ通りに消すも良し、反抗に期待するも良し。いずれにしてもディープ産駒の取捨が大きなカギを握る一戦となりそうだ。