井岡一翔&武尊、リングに舞い戻った2人のファイター。運命の同日世界戦「あの日の続きを見せないといけない」

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6月24日(土)、2人のファイターがリングに舞い戻る。

1人はプロボクサー・井岡一翔(34歳)。

日本人初となる4階級制覇を果たした井岡は、2022年大晦日に行われたジョシュア・フランコとの世界スーパーフライ級統一戦で人生初となるドロー。

その後、自身の持つWBOのタイトルを返上し、挑戦者としてフランコとの再戦を決意した井岡は、静かに闘志を燃やしていた。

そして、もう1人。1年ぶりの復帰戦に挑むキックボクサー・武尊(31歳)。

K-1のトップ選手として、強さとカリスマ性で団体を牽引してきた武尊だが、2022年6月に行われた那須川天心との世紀の一戦に破れ、無期限の休養を発表。

あれから1年。復帰戦が決まった武尊は、なぜ再びリングへ戻る決意をしたのか?

6月18日(日)放送のテレビ朝日のスポーツ番組『GET SPORTS』では、奇しくも同日にタイトルマッチを控えた2人の現在地に迫る。

◆井岡一翔、進退にも関わる一戦

4月、アメリカ・ラスベガスのジムに現れた井岡。

そこで井岡は、一発一発を確認するように、丁寧に基本的なパンチを徹底的に繰り返していた。

井岡:「人って考えたら考えるほど動きが遅くなるんですよ。だから僕の理想は練習で頭が機能しなくなるくらいまで自分の体に植えつける。試合の時は相手や会場だったり、試合のプレッシャーだったりとか、違うことに向き合わないといけないので」

井岡のアメリカ合宿に同行すると、そこで目にしたのは、異常なまでのこだわりだった。

ジムに着くなり、井岡は30分近い入念なストレッチ。

これこそが、「ボクシングの前に、まずは自分の体を知る」と語る井岡にとって、重要なボクシングの基礎になっているという。

ボクシングに集中するために、体の細部までこだわり続ける。

だからこそ、激しくパンチを撃ち続けるのではなく、丁寧にパンチを確認しながら練習をしていた。

世界と戦い続けてもなお、誰よりも基礎を大切にする井岡。

しかし、その静かな練習とは対照的に、心のうちは激しく燃え上がっていた。

井岡:「前回12ラウンド戦って、13ラウンド目からの試合を、あの日の続きを絶対に見せないといけない。井岡一翔だからこそ伝えられることがあると思う。今後、ボクシング界や、日本の未来を引っ張っていく子どもたちに何かメッセージを届けたい」

“こだわる男”がこだわった相手とのリマッチ。勝利で完全決着へ。

◆格闘家・武尊が選んだ道

無期限休養を発表してから1年。再び舞い戻ってきたカリスマ・武尊。

武尊:「あの瞬間、本当にもう引退することを考えてたんですけど、ずっと変わらず応援してくれてる人たちに、もう一回勝つ姿を見せたい気持ちにもなった」

支えてくれた人たちのため。そして、何より負けたままで終われない。

武尊はK-1から独立してフリーに。

そこには、武尊のある思いが秘められていた。

武尊:「僕が格闘技を目指した頃ってすごい夢があった。格闘家が他のスポーツ選手に負けないぐらいの知名度もあったけど、下火になったことでテレビ放送がなくなった。もっといい練習環境が作れたり、良いコンディションにするためのお金にできれば、もっと格闘技界が発展していくと思う」

幼い頃に憧れた格闘技を盛り上げるため、次は自分が子どもたちに夢を与える側として復帰戦に挑む。

形は違えど舞い戻ってきた2人のファイター。

運命の復帰戦で、再び世界へ。

2人の試合までの道のりは、6月18日(日)放送の『GET SPORTS』で迫っていく。