中止や失敗を乗り越えた先に成功はあります。

打ち上げの予備期間は3月10日まで

JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)は2023年3月3日(金)、先月17日に離床寸前で打ち上げ中止となったH3ロケット試験機1号機について、その原因が判明し、必要な対策の見込みが得られたとして、新たな打ち上げ日を発表しました。


次世代国産ロケットH3試験機1号機(画像:三菱重工)。

 まず、2月17日(金)のH3ロケット試験機1号機の打ち上げが中止になった原因ですが、これは、機体(ロケット本体)と地上設備との電気的な離脱の際に発生する通信・電源ラインの過渡的な電位変動が影響を及ぼしたといいます。これにより1段機体の制御コントローラが誤動作したものと考えられるそうで、その点に関して今回、必要な対策処置を完了する見込みがついたとのことでした。

 これを受け、再設定された打ち上げ日は3月6日(月)、打ち上げ時間帯は10時37分55秒〜10時44分15秒となりました。なお、予備期間は3月7日(火)から10日(金)までとられています。

 なお、今回も先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)を搭載し、打ち上げられる予定です。