SEMAショーで『Nissan Z GT4』を一般公開

Nissan Z GT4

日産と日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)は、アメリカ・ネバダ州ラスベガスで現地時間2022年11月1日より開催中の世界最大級の自動車用品見本市『SEMAショー』で、フェアレディZをベースとしたカスタマー向けのレースカー『Nissan Z GT4』を一般公開しました。

『Nissan Z GT4』は、2022年6月に開催された『ENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook』の第2戦、『NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース』に開発車両としてST-Qクラスからエントリーした『Nissan Z Racing Concept』をベースに改良を重ねたカスタマーモータースポーツ向けレース車両です。

展示車はヘリテージとモダンが融合したカラーリングに

Nissan Z GT4

SEMAショーで初めて一般公開されたNissann Z GT4は、日産とNISMOのヘリテージがモダンさと融合する特別なカラーリングを採用しています。

ボンネットのデザインは1970年代のレーシングカーのカラーリングを想起させるもので、昇る太陽をイメージした赤い円の中に日産のゼッケンナンバー「23」が配置されています。

ボディカラーはフロントからリアに向かって赤から黒に変化し、リアクォーターパネルにはかつての「240Z」や「フェアレディZ」のエンブレムをモダンにデザインし直した新しいロゴを配しました。

ベースの良さそのままにレースへ最適化

Nissan Z GT4

『Nissan Z GT4』はNMCのNISMO Racing事業部が開発を行い、ベースとなる新型フェアレディZの素性を活かして走行性能、安全性、耐久性、操作性を高次元でバランスさせたといいます。

パワートレインにはさらなるチューニングを施したVR30DDTT型エンジンを搭載し、シャシーおよびサスペンションはレース用に最適化。

また、空力性能はレギュレーションの範囲内で最大限の性能向上を図ったとし、コクピットについても居住性、操作性を最適化していることなどが、『Nissan Z GT4』のポイントとして挙げられました。

受注開始は2023年半ば、供給は2024年シーズンに

Nissan Z GT4

Nissan Z GT4は2023年シーズンにデビューを予定していて、アメリカで開催される『SRO Pirelli GT4アメリカシリーズ』と、日本の『スーパー耐久シリーズ』に参戦を予定するパイロットカスタマーチームに先行して車両を供給。

一般向けには、2023年半ばより受注を開始し、2024年シーズンから順次車両を供給する予定となっています。

オプションやスターターキットを含んだ車両の工場出荷価格は、USドルで229,000ドル。1ドル145円換算で、3,320万円と発表されました。

■Nissan Z GT4
【全長】4,380mm
【全幅】1,870mm
【重量】1,410kg
【エンジン型式】VR30DDTT
【総排気量】2,997cc
【最高出力】330kW[約450PS]
【最大トルク】600N・m[約61.2kgf・m]
【ホイールサイズ】(前)18×10.5J(後)18×11J