満吉(まんきち)くんは、各時代で話題となった存在と、時空を超えて交流できるという特殊な能力を持つ猫。この愛くるしいキャラクターの生みの親、マルチクリエイターの江戸家猫ハッピーさんが、満吉くんを主人公にした漫画で心が和らぐ…

満吉(まんきち)くんは、各時代で話題となった存在と、時空を超えて交流できるという特殊な能力を持つ猫。この愛くるしいキャラクターの生みの親、マルチクリエイターの江戸家猫ハッピーさんが、満吉くんを主人公にした漫画で心が和らぐ物語を紡ぎます。第10回は「ジャイアントパンダ」編です。

【ジャイアントパンダの巻】

※漫画は、画像ギャラリーでもご覧になれます

「ジャイアントパンダの巻」はコチラから
「ジャイアントパンダ編」(1)
「ジャイアントパンダ編」(2)
「ジャイアントパンダ編」(3)
「ジャイアントパンダ編」(4)
「ジャイアントパンダ編」(5完)

1972年、パンダが初来日 日中友好の証し

1972年秋、日本で空前のパンダブームが沸き起こりました。中国から、ジャイアントパンダが初めて日本にやってきたからです。

その年の9月29日、中国・北京で、田中角栄首相らと中国の周恩来首相らが日中共同声明に署名し、日中国交正常化が成立。パンダは、友好の証しとして贈られたのでした。

10月28日、オスのカンカン(康康)とメスのランラン(蘭蘭)が東京・上野動物園に到着。11月5日に一般公開が始まると、一目見たさに長蛇の列ができました。読売新聞の当時の報道によると、「3時間並んで30秒」。長時間待ってわずかの時間しか見ることができないという異様な混雑の様子を伝えています。当日は、家族連れなど5万6000人が押しかけ、そのうち実際にパンダを目にすることができたのは、閉門時間までに1万8000人だったそうです。

上野動物園のホームページには、「日中国交回復を記念して、ジャイアントパンダの“カンカン”と“ランラン”が来園。以後、年間入園者が700万人を超える年が続く」とあります。一過性ではないパンダの人気ぶりがうかがえます。

上野動物園でパンダの双子が誕生 「日本一の大家族」は南紀白浜に

この半世紀の間も、パンダの人気は衰えません。2021年は、特に注目を浴びる出来事が。6月23日、上野動物園で初めてとなるパンダの双子(オスとメス)が誕生したのです。

名前は、19万件超の応募の中から選考委員会が審議し、オスがシャオシャオ(暁暁)に、メスがレイレイ(蕾蕾)に決定。10月8日に公表されました。

一般公開が始まったのは、2022年1月12日から。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、この時は3日間の限定。抽選倍率は300倍以上となり、初日は約1000人が双子の愛らしい姿を眺めることができました。今では、上野動物園の抽選サイトから観覧の申し込みができます。

日本で現在、パンダを飼育しているのは、上野動物園をはじめ、和歌山県白浜町の「アドベンチャーワールド」、神戸市灘区の「神戸市立王子動物園」の3施設。この中で、飼育数が最も多いのはアドベンチャーワールドで7頭、上野動物園は5頭、王子動物園は1頭です。パンダといえば、上野動物園の印象が強いですが、「日本一の大家族」(アドベンチャーワールドのホームページより)は、南紀白浜で暮らしています。

1972年の主な出来事は、海外では夏季にミュンヘン五輪が開催され、会期中にパレスチナの武装集団が選手村のイスラエル選手団の宿舎を襲い、結果的に11人が犠牲になるという五輪史上最悪のテロが発生。日本では冬季に札幌五輪があり、ジャンプ競技で「日の丸飛行隊」が金・銀・銅メダルを独占、五輪閉幕の6日後に「あさま山荘事件」が起き、日本中を震撼させました。2022年2月、映画史上の傑作『ゴッドファーザー』の50周年記念として、シリーズ3作が東京と大阪で限定上映されましたが、第1作が公開されて世界中で大ヒットしたのも1972年のことでした。

江戸家猫ハッピー(Edoya Nekohappy)

マルチクリエイター。動物ものまね芸人「三代目 江戸家猫八」の末娘。
1993年から15年間、俳優・緒形拳に師事。共著「地球徒歩トボ」(学研)では写真を担当した。オリジナルキャラクターである猫の「満吉くん」を通して、地球を楽しむための写真・漫画・グッズなどを発信している。2022年8月、伊豆高原で「猫満福庵」という猫のいるギャラリーをオープン予定。

・「猫満福庵」https://nekomanpukuan.stores.jp/

「猫満福庵」のホームページはコチラ

・「江戸家猫ハッピー」https://nekohappy.com/

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