XFN-ASIAによると、香港の固定通信最大手のPCCWは25日夜、同社の通信・メディア事業の買収に関心を示していた豪投資銀行大手のマッコーリー銀行と米投資会社テキサス・パシフィック・グループ(TPG)傘下のニューブリッジとの交渉を打ち切ると発表した。

  PCCWは、「当社は、マッコーリー銀行とTPGニューブリッジが表明した関心について交渉を進めるあらゆる手段を検討してきた」としながらも、どちらとも契約に至る提案まで発展させることはできなかったとし、同社取締役会は、交渉の打ち切りを決めたとしている。

  PCCWの通信事業の売却をめぐっては、PCCW株20%を保有する国営の中国網絡通信(チャイナネットコム)が、外資への通信事業売却に強く反対する意向を表明。PCCWの李沢楷会長も、保有株式の大半を第三者である香港の投資銀行家に売却することで合意したため、マッコーリーやTPGニューブリッジによる同事業の買収は不透明になっていた。【了】