操り方の基本が違う! スポーツネイキッドとスーパースポーツ【ライドナレッジ056】(ピックアップ)
スーパースポーツ:予め知識は必要だが経験が浅くても操れるポテンシャル
スポーツバイクには、ライディングポジションで上半身が起きたアップライトのスポーツネイキッドと、上半身が伏せた前傾姿勢のスーパースポーツの大きく異なるカテゴリーがある。
イメージでいえば、フツーに乗れるネイキッドと前傾姿勢で色々大変そうなスーパースポーツということだろう。
しかしコーナリングなどスポーツライディングを意識したスポーツネイキッドとなると、開発段階からエンジンやライディングポジションなど相応の高度なフィードバックがあり、本格的に乗りこなすには専門知識も必要になってくる。
またスーパースポーツは、前傾姿勢で操るコツなどある程度の予備知識と実際に慣れるまでの時間が必要だが、コーナリングに特化したポジションが功を奏してビギナーでも曲がれる醍醐味をすぐに味わえる敷居の低さもある。
つまりスポーツネイキッドは、簡単そうで姿勢に自由度があることが、却って高度なライディングには意外なほどスキルが必要で、スーパースポーツはビギナー向きではないと思いがちだが、基本のライテクさえ気をつければバイクのポジションが操り方を導いてくれることが多い。
そこでスポーツネイキッドとスーパースポーツの操り方の違いを解析してみた。
もちろん、どちらも高度なライディングにはさらなる繊細なテクニックも必要で、バイクの面白さを知る意味でこの両極はたまに乗り換えると世界が拡がるのは間違いない。
①頭の位置:頭や肩の位置が車体から遠くテコと同じで少しの動きによる影響で操れる。
②体幹:上半身が起きている効果で脇腹の脱力など腰と重心を移動する効果に直結。
③シート座面:後輪を軸に操作するときに前後の影響度が小さく、スキルあるライダーは大きくアクションする。
④後輪の荷重コントロール:体重が載りやすく脱力でグイグイ曲げられる醍醐味!
⑤エンジン(重心)位置との関係:過剰に低重心化せずとも安定性と運動性が両立する位置に設定しやすい。
⑥ハンドル位置の功罪:ホールドしやすい位置のため余計なチカラを入れず前輪の自然な追従を妨げにくい。しかし緊張して過剰にホールドするとテコの原理で前輪を抑えて曲がらない!
①頭の位置:頭を含め上半身が低いため左右へ動かして影響を与えたいときはハンドル位置までが必要!
②体幹:攻めて乗るには腰をズラして且つ骨盤に脇腹がブラ下がるくらい体幹移動が必須。
③シート座面:コーナリングフォームではアウト側の太股が密着する。長時間のツーリングは不向き。
④後輪の荷重コントロール:曲がれる能力は加速Gもすべて腰(骨盤)で受けるスキル次第。
⑤エンジン(重心)位置との関係:運動性を考慮して重心が高めの傾向で勘ドコロ知らないとリーンを重く感じる。
⑥ハンドル位置の功罪:低い位置で両腕が伸びた状態で掴むため前輪の動きを妨げる入力に陥りやすい。しかし燃料タンクの両縁と接したホールディング覚えると完璧コーナリングの醍醐味!
前傾の究極スポーツか、アップライトの全域スポーツか