冨安への顔面踏みつけが「2021年のワーストVAR判定ランキング」に選出【写真:Getty Images】

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エバートンDFゴッドフリーが冨安の顔を踏みつけるもイエローカードさえ出ず

 イングランド1部アーセナルに所属する日本代表DF冨安健洋は、現地時間12月6日に行われたプレミアリーグ第15節でエバートン戦(1-2)でDFベン・ゴッドフリーにスパイクの裏で顔面を踏みつけられた。

 大きな物議を醸したこのアクシデントが、英メディアが特集した「2021年のワーストVAR判定ランキング」にランクインした。

 波紋を呼んでいるのは、0-0で迎えた前半28分のシーンだ。冨安が右サイドでエバートンMFアランと競り合って倒れ、その直後に相手DFゴッドフリーに足裏で顔面を踏まれる形となった。冨安はあご付近に切り傷を負ってわずかに出血。ファウルを主張し、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)がチェックするも、ゴッドフリーへカードは提示されずにノーファウルの判定となった。

 ゴッドフリーのアクションが意図的に見えたことからSNSなどでは批判の声も相次ぎ、イエローカードすらも出なかった判定に対する疑問も上がった。英衛星放送「スカイ・スポーツ」で解説を務める元イングランド代表DFギャリー・ネビル氏も「(ゴッドフリーの踏みつけは)100%意図的だ」と断言していた。

 英メディア「GIVE ME SPORT」はプレミアリーグの「2021年のワーストVAR判定ランキング」のトップ8を選定。冨安の顔面踏みつけ被害は6位にランクインし、記事では次のように紹介されている。

「ベン・ゴッドフリーはアーセナル戦で冨安健洋を踏みつけたあと、ピッチに居続けられたことを幸運に思うべきだろう。ゴッドフリーは試合中に何度も激しいタックルを仕掛けていたが、特に注目を集めた事件がこの冨安の一件だった。ゴッドフリーはアーセナルDFの顔にスパイクのスタッズを当て、傷を残した。しかし、VARも含めてこの試合の担当審判団はこの件を純粋に偶発的なものだと判断し、イエローカードさえも与えられなかった」

1位はWBAのFWディアニェの得点がオフサイドで認められず

 ランキング1位は昨シーズン(2020-21シーズン)のプレミアリーグ第31節、当時日本代表MF南野拓実が所属していたサウサンプトンとウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(WBA)が対戦した試合で、WBAのセネガル代表FWセネガル代表FWエンバイェ・ディアニェの得点がオフサイドとして認められなかった事例となった。

 リプレー映像で見ると、ボールを押し込んだディアニェのいたポジションはオンサイドで、そのすぐ横にいたDFカイル・バートリーがオフサイドポジションだったように見える。

 VARの映像チェックではサウサンプトンの最終ラインとなるDFヤニク・ヴェスターゴーアの足を基準にオフサイドラインを引いて確認が行われたが、ペナルティーエリア内で選手同士の距離が近く、カメラの映像ではバートリーがブラインドになる格好でディアニェの身体の一部が隠れてしまっているため、決定的な根拠となり得るラインを引くことができなかったという。当時、英衛星放送「スカイ・スポーツ」でも「今季最も分かりにくいVARでの判定?」と報じられて話題となった。

「2021年のワーストVAR判定ランキング」は以下のとおり。

8位 マリオ・レミナ(フルハム対トッテナム/2021年3月4日)
7位 ヤニク・ヴェスターゴーア(ブライトン対レスター・シティ/2021年9月19日)
6位 ベン・ゴッドフリー(エバートン対アーセナル/2021年12月6日)
5位 ハリー・ケイン(トッテナム対リバプール/2021年12月19日)
4位 ヤン・ベドナレク(マンチェスター・U対サウサンプトン/2021年2月2日)
3位 ライアン・フレイザー(ニューカッスル対レスター・シティ/2021年12月19日)
2位 フィル・フォーデン(マンチェスター・C対サウサンプトン/2021年3月10日)
1位 エンバイェ・ディアニェ(ウェストブロム対サウサンプトン/2021年4月12日)(Football ZONE web編集部)