新庄剛志監督(写真: アフロ)

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日本ハム・新庄剛志氏監督(ビッグボス)の話題が連日メディアを独占しているが、プレーするのは選手たちだ。

最近5年間でBクラス4度。かつてはダルビッシュ有、中田翔、西川遥輝、大谷翔平と高卒で入団した選手たちが活躍し、育成能力に長けた球団として評価が高かったが、近年は17年ドラフト1位で入団した清宮幸太郎を筆頭に、伸び悩んでいる若手が多い。

底上げがないためにハイレベルなレギュラー争いが繰り広げられないのも、低迷の大きな要因だろう。

「レギュラーなんか1人も決まっていません」

新庄監督は2021年11月4日の就任会見で、

「レギュラーなんか1人も決まっていません。新人、2年目、3年目の選手がキャンプで伸びた時に、全部若い選手で固めるかもしれないし、開幕投手が誰とか全く決めてないし、今年入ったね、ドラフト1位の子(達孝太)が開幕投手で投げているかもしれないし、そういった争いをどんどんさせたいとは思いますね」

と実績関係なく、横一線の競争であることを明言している。

さらに、「チームにピッチャー3人、野手4人のタレントを作りあげていけば、楽しいチームになるし、そういうタレントが生まれることは、全国に名前も背番号も顔も名前も覚えてもらえるんで。その時にはもう強くなっていると思うので、そういうチームを作っていきたい」と描いているチーム構想を口にした。

新たなスター候補はどの選手だろうか。スポーツ紙記者はこう分析する。

「五十幡亮汰は面白いと思います。俊足で打撃もシュアなので、『1番・中堅』に定着すれば、元阪神の赤星憲広のような球界を代表するリードオフマンになる可能性を秘めている。

野手は身体能力抜群の万波中正、粗さはありますが遠くに打球を飛ばす能力を持つ今川優馬も成長株です」

投手陣は吉田輝星に期待

では、ピッチャーはどうだろうか。先述の記者は次のように分析する。

「投手は上沢直之、伊藤大海以外は先発ローテーションが決まっていない。負けん気の強い吉田輝星は、同学年の戸郷翔征(巨人)、後輩の佐々木朗希(ロッテ)、奥川恭伸(ヤクルト)、宮城大弥(オリックス)が1軍で活躍している姿を見て、期する思いが強いでしょう。

立野和明、河野竜生、生田目翼と素質を持った若手はいるので新庄監督の下でブレークできるか楽しみです」

若手が1人でも多く頭角を表せば、新庄監督もファンも喜ぶ。沖縄県国頭村で行われている秋季キャンプは熱気に満ち溢れているという。来季に向けての戦いはもう始まっている。(中町顕吾)