この記事は、DIGIDAY[日本版]のバーティカルサイト、小売業の変革の最前線を伝えるメディア「モダンリテール[日本版]」の記事です。

MRブリーフィングは、変動の激しい小売業界が直面する課題やトレンドについて、モダンリテールが注目しているニュースをご紹介します。

アメリカンイーグル、物流への投資を活発化

従来型の実店舗運営を行ってきたカジュアル衣料チェーンのアメリカンイーグル (American Eagle Outfitters) がここにきて、リテールテック企業や物流企業の買収や投資を活発化させている。同社は11月2日、3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)プロバイダのクワイエット・ロジスティクス(Quiet Logistics)を3億5000万ドル(約400億円)で買収したことを発表した。米モダンリテールが2019年に報じたように、クワイエット・ロジスティクスは、男性下着ブランドのマックウェルドン(Mack Weldon)やアパレルブランドのアウトドアボイス(Outdoor Voices)といったプレミアムなD2Cブランドを正攻法で狙うことで物流分野で名を上げた。また、物流ロボットシステム企業のキバ・ロボティクス(現在はAmazonが所有)を活用した最初の倉庫でもあった。クワイエット・ロジスティクスの創業者兼CEOのブルース・ウェルティ氏は当時、D2Cブームによって「フルフィルメントを行うすべての人に多くの仕事がある」と語っていた。アメリカンイーグルの幹部は、ウォール・ストリート・ジャーナルに対し、「クワイエット・ロジスティクスは買収後も独立して事業を継続し、アメリカンイーグル以外の顧客にもサービスを提供していく」と述べている。今回の買収は、アメリカンイーグルが今年行った物流関連のふたつめの買収となった。同社は、複数の送り主からの荷物をより効率的に集約することを目的としたスタートアップ企業エアテラ(AirTerra)も金額非公開で買収している。アメリカンイーグルのサプライチェーン最高責任者であるシーカー・ナタラヤン氏は、ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対し、クワイエット・ロジスティクス買収の背景について、多くのD2Cブランドが考えているように、顧客体験のあらゆる側面をコントロールすることの重要性を語っている。「サプライチェーンは、より消費者に近いところで行われるようになってきている」とナタラヤン氏。「そしてその世界では、基本的に一貫性を保ち顧客の体験をコントロールすることが必要だ」。ーー[原文:American Eagle acquires a 3PL used by Outdoor Voices, Mack Weldon]Anna Hensel(翻訳・編集:戸田美子)

MR Newsレビュー

米モダンリテールに掲載された速報系ニュースを振り返る「MR Newsレビュー」。今回は10月29日(金)〜11月4日(木)にモダンリテール[日本版]のTwitterでご紹介したニュースをまとめました。

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Edited by 戸田美子