新スマホ「Google Pixel 6・6 Pro」で各社の5Gを試してみた!

既報通り、5G対応の新しいフラッグシップスマートフォン(スマホ)「Pixel 6」および「Pixel 6 Pro」(Google製)がいよいよ日本を含む1次販売国・地域で2021年10月28日(木)に発売されます。販路は公式Webショップ「Google ストア」のほか、Pixel 6が携帯電話サービス「au」と「SoftBank」から、Pixel 6 ProがSoftBankからとなっています。

また発売に先立って予約販売を実施している「Google ストア」では早くも予約開始直後に注文した人には10月26日より届いているようで、筆者の元にも10月26日に配送通知が届き、実際に本日10月27日に購入した分が届きました。これから購入した分を開封したいところですが、その前に携帯電話ネットワークについてまとめておきたいと思います。

Pixel 6とPixel 6 Proの携帯電話ネットワークは日本向け製品ではPixel 6が5GのSub6、Pixel 6 Proが5GのSubとミリ波(mmWave)に対応してるのですが、すでに紹介しているように発売時には両機種ともに5Gはau(KDDI・沖縄セルラー電話)回線とソフトバンク回線のみに対応しており、NTTドコモと楽天モバイルは発売後にソフトウェア更新で対応予定となっています。

またGoogleのヘルプによると、仮想移動体通信事業者(MVNO)の5Gも同様に発売後にソフトウェア更新で対応予定となっているということですが、MVNOにはau回線やソフトバンク回線の5Gに対応したサービスもあり、すべてのMVNOの5Gが使えないのかなど、不明点もあります。

そこで今回は実際にNTTドコモや楽天モバイル、MVNO、KDDI・沖縄セルラー電話とソフトバンクのサブブランドの携帯電話サービスをそれぞれ試してみたので現時点での状況をまとめて紹介したいと思います。


Pixel 6 ProにてRakuten UN-LIMIT VIの4Gを利用しているところ。Pixel 6とPixel 6 Proともにビルド番号は開封後にソフトウェア更新を1度実施した「SD1A.210817.014.A4」

まずNTTドコモについては4G(Xi)および3G(FOMA)ともに対応しているSIMであれば問題なく使えました。ahamoは試せていませんが、NTTドコモ回線のMVNOでも同様に4G・3Gは使えましたので、恐らく4Gでは使えると思われます。

一方、楽天モバイルが移動体通信事業者(MNO)として自社回線(以下、楽天回線)を構築して提供している携帯電話サービス「Rakuten UN-LIMIT VI」( https://network.mobile.rakuten.co.jp/ )においても4Gでは利用可能でした。もちろん、データ通信だけでなく、通話やSMSもOKで、nanoSIMカード(4FF)だけでなくeSIMでも使えています。

Rakuten UN-LIMIT VIではAPNもプリセットされており、自動的に認識・設定され、すぐに使えるようになりました。一方、NTTドコモでもAPNにspモードとmopera Uがプリセットされており、自動的に認識・設定されて使えました。なお、3Gを試すために「*#*#4636#*#*」から「WCDMA only」に設定しています。


Pixel 6・6 ProでNTTドコモのspモードを4G・3Gで利用しているところ

次に楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VIの5Gエリアに行ってみたところ、他の製品(今回は「[[iPhone 12 Pro Max]]」)ではRakuten UN-LIMIT VIの5Gが利用できている場所であってもPixel 6 Proでは一向に5Gを掴まず、ずっと4Gのままとなっていました。

これはNTTドコモの5Gでも同様で、基本的にどちらも5Gエリアは4Gエリアでもあるので、5Gを掴まないだけで4Gで利用するという挙動となっていました。そのため、現状では5Gが使えないのは残念ですが、Pixel 6やPixel 6 ProでNTTドコモや楽天モバイルの5Gを利用するには近日提供予定ということですし、対応するためのソフトウェア更新を待つしかないようです。


spモードでもRakuten UN-LIMIT VIでも「5G(優先)」は選べるものの、実際に5Gエリアに行っても5Gは掴まず



Rakuten UN-LIMIT VIの5GエリアでiPhone 12 Pro Maxは5G通信となっていますが、Pixel 6 Proは4Gのまま

一方、MVNOについては今回、mineoのAプラン(au回線)に5G通信オプションを付けて試してみましたが、普通にauの5Gエリアで5Gが利用できました。そのため、ソフトバンク回線のMVNOにおける5Gは試せていませんが、au回線とソフトバンク回線はMVNOでも5Gが利用できるものと思われます。

GoogleのヘルプにおいてMVNOの5Gが利用できないというのはNTTドコモ回線のことを指すものと見られます(楽天回線のMVNOは現時点ではないため)。なお、au回線とソフトバンク回線についてKDDI・沖縄セルラー電話とソフトバンクのサブブランドである「UQ mobie」や「povo」、「Y!mobile」(「LINEMO」は試せていませんが)でも同様に5Gが利用できています。


Pixel 6にてmineoのAプラン(5G通信オプション)で5G通信をしているところ。既存の4G向け周波数帯のNR化したエリアであるため、au回線やソフトバンク回線はなんちゃって5Gも利用可能



サービスが判明していると、対応しているAPNしか表示されず、povoやRakuten UN-LIMIT VIなどは自動的にAPNが設定されていました



サービスが確定できない場合にはプリセットされているAPNがずらっと並びます

なお、Pixel 6とPixel 6 Proの日本で販売されるモデルはGoogle ストアおよびau、SoftBankで共通となっており、それぞれPixel 6が「GR1YH」、Pixel 6 Proが「GF5KQ」で、ともにおサイフケータイ(FeliCa)に対応し、GR1YHは5GのSub6のみ、GF5KQは5GのSub6およびミリ波(mmWave)に対応し、SIMはnanoSIMカード(4FF)とeSIMのデュアルSIMとなっています。

またauやSoftBankで販売されるキャリアモデルも購入時にはSIMロックのかかっていないSIMフリー製品となり、ソフトバンクについては直近に対応した5Gの国際ローミングもPixel 6とPixel 6 Proは対応しているとしています。なお、日本で販売されるPixel 6とPixel 6 Proの対応周波数帯は以下の通り。その他の詳細な製品情報は『Googleの新しい5G対応フラッグシップスマホ「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」が正式発表!10月28日発売で予約販売開始。価格は7万4800円から - S-MAX』をご覧ください。

[Pixel 6 - GR1YH]
GSM/EDGE: クアッドバンド(850、900、1,800、1,900 MHz)
UMTS / HSPA+ / HSDPA: 対応バンド 1、2、4、5、6、8、19
LTE: 対応バンド B1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 32 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 46 / 48 / 66 / 71
5G Sub-6: 対応バンド n1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 12 / 14 / 20 / 25 / 28 / 30 / 38 / 40 / 41 / 48 / 66 / 71 / 77 / 78

[Pixel 6 Pro - GF5KQ]
GSM / EDGE: クアッドバンド(850、900、1,800、1,900 MHz)
UMTS / HSPA+ / HSDPA: 対応バンド 1、2、4、5、6、8、19
LTE: 対応バンド B1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 14 / 17 / 18 / 19 / 20 / 25 / 26 / 28 / 29 / 30 / 32 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 46 / 48 / 66 / 71
5G Sub-6: 対応バンド n1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 12 / 14 / 20 /25 / 28 / 30 / 38 / 40 / 41 / 48 / 66 / 71 / 77 / 78
5G mmWave: 対応バンド n257 / n258 / n260 / n261


記事執筆:memn0ck


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