試合前の会見に応じたエンゼルスのジョー・マドン監督【写真:盆子原浩二】

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マドン監督「昨日の速球とそのコントロールは私が見てきた中でベストだったかも」

エンゼルス 3ー2 レンジャーズ(日本時間4日・アナハイム)

 エンゼルス大谷翔平投手は3日(日本時間4日)の本拠地・レンジャーズ戦で渡米後最多117球を投げて7回7安打2失点。今季9勝目を挙げた。ジョー・マドン監督は4日(同5日)の同戦前に報道陣の取材に応じ、メジャー最多の球数を投げさせるまでの舞台裏を語った。

 1点リードの7回2死一、二塁。マウンドの大谷へワイズ投手コーチが向かった。球数は113球。続投か降板か――。マドン監督は「続投」に迷いはなかったようだ。

「彼は大丈夫だ。ひと息ついて、次の打者に向かってほしいと思っただけだ。何も問題がなかった。投げ方も良く、球の出方もきれいだった。あの場面を投げ切りたがっているのは分かっていた。前回登板から十分な期間が開いていたし、次の登板までも十分な期間がある。また前回は球数80台半ばで降板させていたと思う。あのような場面ではこういったことを考慮に入れる」

「良い状態だと思っていた。昨日の速球とそのコントロールは私が見てきた中でベストだったかもしれない。速球の調子が良いことが分かっていたしね」

 このピンチで大谷はカイナーファレファを99.4マイル(約160.0キロ)の直球で押し切って一ゴロ。1点のリードを守り、守護神イグレシアスら救援陣につないだ。「総じてシャープなパフォーマンスだった」。マドン監督は一夜明けても満足げだった。

 登板翌日のレンジャーズ戦には「2番・指名打者」で先発出場する。フレッチャー、大谷、ウォルシュらがチームを牽引している。「彼らが中心となってこのチームを引っ張っている。トラウト、そしてレンドンが怪我で不在の状態。フレッチャーはチームが勝利した試合では常に中心にいる。昨日の試合で(7回の3アウト目となる場面では)ウォルシュがオオタニに送球し、一塁カバーに入った。あのプレーの素晴らしさを強調しないわけにはいかない」。成長しつつあるチームに指揮官は手応えを感じているようだった。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)