大腹→大福、銀つば→金つば... 和菓子の名前が「おめでたく」変化する理由
[となりのテレ金ちゃん−テレビ金沢]2021年3月2日放送の「なぞの細道」のコーナーで、大福の名前の由来について調べていました。
この「大福」ですが、「大きな福」とかなりめでたい漢字を書き、幸せな気持ちになりますよね?
どうしてこのような漢字を書くのでしょうか?
「大きな福」って、めでたい(画像はイメージ)
もともとは、一つ食べるとお腹いっぱいになる「大腹」
金沢市内の和菓子店の店主の話では、大福は昔から庶民的な身近なお菓子で、もとからこんなに縁起のいい名前だったわけではないそうです。
もともとの漢字は「大腹」。味も砂糖を使わず塩味、サイズもかなり大きいサイズだったことが江戸時代の書物にも記載されています。
ですから、一つ食べるとおなか一杯になったことから「大腹」と名付けられました。
それが、だんだんサイズも小さく、味付けも砂糖が使われ始め、もともとお菓子には縁起のいい漢字を使う傾向があるので「大福」と変化していきました。
他にも縁起のいい漢字に変化したお菓子には、薯蕷(じょうよ)饅頭→上用饅頭、銀つば→金つばなどがあります。
銀→金になった「金つば」(画像はイメージ)
和菓子の字や名前が変わるのは、縁起の良い方が売れるから、後からいわれを追加するから、甘いことは幸福なことだから、などの理由があります。
庶民的なお菓子にも縁起の良い名前が使われているのは、食べる方も幸せになりますよね。
(ライター:りえ160)