小豆×バターが絶妙♪ 北海道十勝のお土産「あんバタサン」の魅力を取材

北海道十勝の人気土産「あんバタサン」

あんとバターが絶妙にマッチした「あんバタサン」。2018年の発売以降じわじわと人気を集め、北海道十勝の新しいお土産として注目されています。

そんな「あんバタサン」の味わいやおいしさの秘訣を、製造元「柳月(りゅうげつ)」に聞いたお話を交えてご紹介。お取り寄せして食べたくなる、楽しいお菓子ですよ!

「あんバタサン」ってどんなお菓子?

あんバタサンは、バウムクーヘン「三方六(さんぽうろく)」で有名な、「柳月(りゅうげつ)」が作るサブレサンド。十勝産の小豆とバターがふんだんに使われていて、発売当時から「北海道らしいお菓子」として人気を呼んでいます。

2019年には、十勝を舞台にしたNHKの朝ドラに、あんバタサンと似たお菓子が登場したことで、一気に知名度が高まりました。(実際に昔の十勝の様子について、NHKからの取材があったそうですよ)

ネットでも「クリームがやさしい味でおいしい♪」「売り切れて買えなかった」「パッケージのおじさんは誰?」など、さまざまな口コミがあり、注目を集めています。一体、どんな味わいなのか、気になりますね。

「あんバタサン」のふたつの魅力

1. 甘味と塩気が絶妙な「あんバタークリーム」

あんバタサンの魅力は、なんといっても、あんバタークリームです。

「比率は、あん:バター=4:6です。あんとバターの両方の味わいが一番出て、おいしく絡み合う配合です」(柳月・阿部さん)

小豆の甘味とバターの塩気のバランスが、なんともいえないほど絶妙で、クセになります。なめらかであと味もよく、次々に食べたくなりますよ。

一気に食べてしまいたくなりますが、ゆっくり噛みしめながら味わうのがおすすめ。中に入っている小豆の粒に歯が当たると、じんわりとやさしい甘味が広がります。

2. サクサク食感の「サブレ」

もうひとつの魅力は、サクサク食感のサブレ。厚みがありバター風味たっぷりなので、サブレだけでも食べたくなるおいしさです。

十勝産の小麦粉を使い、絶妙な歯ざわりになるよう、食感にもこだわって作られています。また、あんバタークリームの甘味が引き立つよう、北海道オホーツクの塩が隠し味に使われているんですよ。

子供から年配の方まで、誰にでも食べやすいあんバタサンは、友人へのお土産や家族のおやつなど、いろいろなシーンで利用したくなります。

おいしい食べ方&楽しみ方

数日置いて「しっとり感」を楽しむ

写真は5日間置いたものです。購入直後よりも、ややしっとり感が出ています。

「おすすめは、1週間くらいです。厚めのサブレが、あんバタークリームになじんで、しっとりケーキのような食感になります」(阿部さん)

日持ち期間の15日間で、どんなふうにしっとり感が変化するか、いろいろ試してみると楽しいですよ。

冷蔵庫で冷やして「ひんやり感」を楽しむ

ひと晩、冷蔵庫に寝かせてみました。サブレ、あんバタークリームともにひんやりして、味が引き締まった感じがします。

コーヒー、紅茶などの温かい飲み物と合わせてもおいしいです。夏場は、クッキーサンドアイスのような感覚で食べるのも良いですね。

紙袋で作れる、ブックカバーとマスク入れ

あんバタサンには、食べたあとの楽しみもあります。

購入時にもらえる手提げ付きの紙袋は、柳月の初代工場長をモデルとしたキャラクターが描かれていて、インパクト抜群。なんとこの紙袋、ブックカバーやマスク入れに変身するんです!(作り方は、柳月のYoutubeを参考)

食べたあとの余韻に浸りたい方は、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか。子供と一緒に工作感覚でやると、楽しいと思います。

「あんバタサン」の誕生話や味の秘密

ここからは、あんバタサンの誕生やおいしさの秘密をご紹介しましょう。製造元「柳月」の阿部さんが、あんバタサンや十勝で育った材料の魅力をたっぷり話してくださいました。

あんバタサンはどのようにして誕生したのでしょうか?

阿部さん(以下、阿部):柳月では1947年の創業時から、地元・十勝の食材にこだわってお菓子作りをしています。あんバタサンの特徴である「あん×バター」の組み合わせは長年、職人達の研究テーマのひとつであり、特に熱意を持って取り組んできました。

そんななか、北海道命名150年に当たる2018年に、より北海道らしいお菓子をということで、「あんバタサン」を発売することになりました。

十勝産の小豆とバターの魅力を教えてください。

阿部:おいしい小豆ができる要因のひとつは、朝晩の気温差が大きい十勝の気候です。昼間に太陽からたっぷり吸収した栄養分が、夜の寒い時間帯にぎゅっと凝縮されて、おいしくなると言われています。

バターの味に関しては、原料になるミルクを生む、牛が育つ環境が影響します。十勝は「十勝晴れ」という言葉があるほど、青空の日が多いです。

十勝では、のびのびと放牧されている牛が、草をはんでいる光景がよく見られます。そんなストレスの少ない環境のなかで育つ、牛のミルクから作られるバターは格別です。

あんバタクリームのまろやかさの秘訣を教えてください。

阿部:秘訣は、「あん×バター」のおいしさに着目して、長年、職人たちが研究を続けてきたことです。小豆は、塩味のある発酵バターとの相性を考えて、やさしい甘さと風味にこだわっています。

あんの存在感を出すため、また、まろやかなバターの食感に合うように、硬すぎずやわらかすぎない絶妙な「粒あん」をこしらえているんです。口にふくんだときに、最初はバター感が強いと思いますが、最後は、あんの余韻をお楽しみいただけるように仕上げています。

使用しているバターは、発酵バターです。「発酵」というひと手間をかけたバターを使用することで、熱を加えるとより風味が増し、コク深くまろやかな口当たりを生み出します。

そもそも「あん」と「バター」は、なぜ相性が良いのでしょうか。

阿部:熟練の職人さんからお聞きした話をご紹介しますね。小豆の「甘み」とバターの「塩気」、ふたつの味のコントラストが関係しています。

異なる食材を合わせることで、お互いの味わいを引き立てると同時に、新たな深みのあるおいしさが生まれるんです。辛いカレーにちょっと甘いチョコを加えると味の深みが増す、という話がありますよね。

小豆とバターの組み合わせは、さらにもう一段、味わいに深みやコクが出るので、食べ飽きせず、また食べたくなる味わいになるんです。その組み合わせと配合は無限大にあるそうで、今でも日々研究が続けられています。

あんバタサンの人気の裏には、十勝のおいしい素材と、職人さんたちの「あんバター」にかける情熱があったんですね。

柳月では「家族団らんの時間をお手伝いしたい」という思いのもとに、お菓子作りが日々おこなわれています。食後のおやつタイムに、楽しんではいかがでしょうか。

「あんバタサン」の商品情報

賞味期限

15日間

購入できる場所

北海道内:「柳月」の各店舗、新千歳空港、帯広空港、札幌駅、帯広駅ほか

新千歳空港内には、柳月の直営店舗「三方六studio店」が入店しているので、ぜひのぞいてみてくださいね。十勝を旅行するのであれば、十勝スイートピア・ガーデン店、帯広駅前の大通本店、帯広駅構内が利用しやすいですよ。

東京都内:北海道どさんこプラザ(有楽町店、池袋店)ほか

上記に加えて、定期的に開催される百貨店の催事でも販売されています。詳細な場所や日程が気になる方は、公式サイトをチェックしておきましょう。

北海道十勝のお土産に「あんバタサン」を♪

最後に、あんバタサンを生む、十勝の魅力について阿部さんが話してくださいました。

「十勝の魅力は『広大な大地と青空』そして『人のやさしさ』です。北海道らしい光景が広がっていて、楽しいときはもっと楽しい気分になりますし、気分が落ち込んだときはそっと寄り添ってくれるように感じます。

また、十勝は親切で気さくな方が多いです。初対面でも、昔から知り合いだったと思うくらい、楽しく会話をしている光景をよく目にしますよ。十勝にお越しの際は、そんな十勝の人々とも触れ合っていただけると、元気をもらえると思います」(阿部さん)

北海道十勝の新しいお土産「あんバタサン」。サクサク食感とあんバターが溶け合う味わいを、楽しんでみてくださいね♪

※掲載商品の情報は公開時点のものです。店舗によっては取り扱いがない、または販売終了している場合もありますので、あらかじめご了承ください。
※本記事は個人の感想に基づいたもので、感じ方には個人差があります。