映画などプロ用化粧品で知名度の高い総合化粧品メーカー、コスメティック・アイーダ(神奈川)が自己破産を申請
映画で使用される「血のり」など特殊メイク品製造でも有名、多くの作品で使用された
(株)コスメティック・アイーダ(TDB企業コード:200753859、資本金9050万円、神奈川県大和市中央林間5-20-5、代表神谷文夫氏ほか1名)は、2月2日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日保全管理命令を受けた。申請代理人は篠田憲明弁護士、大場寿人弁護士(東京都千代田区内幸町2-1-4、三宅坂総合法律事務所、電話03-3500-2922)ほか2名。保全管理人には嵯峨谷厳弁護士(東京都千代田区麹町3-1-7、嵯峨谷法律事務所、電話03-3261-3965)が選任された。
その後、2011年の東日本大震災で宮城県の主要工場が被災。このため、約15億円の補助金を得て同工場を復旧させるとともに、宮城本工場も新設していた。しかし、2020年3月期の年売上高は約12億6300万円にとどまり、7期連続となる営業赤字額は約4億円にのぼっていたうえ、近時は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、国内の化粧品市場が低迷、当社の売り上げも大幅に減少していた。このため、地元の再生支援協議会の手続きで私的整理を模索していたが、多額の公租公課の支払いが困難と判断し、今回の措置となった。
負債は債権者約200名に対し約26億円。
なお今後、当社は(株)アントレックス(東京都新宿区)の支援を受け、同社子会社への事業譲渡を目指すとしている。事業譲受会社が必要な許認可を取得するまでの間、保全管理人の管理下で事業を継続し、スポンサーへの事業譲渡を目指すとしている。