「私が2020年のリーダーになったってことでしょ?」
 12月1日、「2020ユーキャン新語・流行語大賞」の表彰式で、フワちゃん(27)が発した言葉は、あながち間違いではなかった。

「ド派手な格好」と「奇想天外なキャラクター」で、あっという間にテレビ番組を席巻。事務所に所属しない “フリー芸人” ながら、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)、『グッとラック!』(TBS系)などのレギュラー出演も獲得し、多忙を極めている。

 だが、強烈すぎるキャラと引き換えにテレビの制作現場からはこんな声が――。

「ふざけすぎというか……。毎回、『無事に収録が終わるといいな』とヒヤヒヤします。カメラがまわっているスタジオでスマホをいじったり、ガムを噛んでいたりと目に余るものが……」(キー局番組スタッフ)

 こうした声に、どう答えるのか。12月中旬、仕事終わりのフワちゃんを直撃した。

――『FLASH』ですが……。

「ちょっと待って」と記者を制するフワちゃん。そして、「ここだと迷惑かかるから、ついてきて」と歩きだした。ここから、本誌記者とフワちゃんの30分に及ぶ、直撃インタビューが始まった。

――現場から「ふざけすぎでは?」という声が出ています。

「そういう声があるなら残念。でも、気にしない〜。(へそ出しの衣装が『ふざけている』と思われているなら)怒られないためにも、おなか壊さないためにも、おなかしまっていかなきゃあきまへんね(笑)」

 2020年、社会問題になったのが「誹謗中傷」だった。フワちゃんも “アンチ” たちから、「うるさい」「下品」「タメ口がムカつく」と、ネット上で誹謗中傷に近い言葉の数々を浴びせられている。

――ご自身へのアンチについては、どう思っていますか?

「それは、しょうがないと思う。私を見て、元気が出る人に届けばいいと思っているし。私への誹謗中傷とかは、捕まらないレベルでやったらいいよ。私はアンチコメントで傷つくタイプじゃないから〜!

 だけどね、会ったこともない相手に悪意むき出しな人とかが自分の身内にいたら『ハズ〜』って思う。お尻出すより恥ずかしいと思っちゃう!」

「2020ユーキャン新語・流行語大賞」の表彰式での流行語大賞時のフワちゃん

 日ごろから、番組で話した内容が逐一書き起こされる「ネットニュース」には悩まされているという。以前も「伊集院光が『メイク室で居合わせただけのフワちゃんに、勝手に会話を晒された』と自身のラジオで不快感を示した」という内容が、ネットニュースで話題になった。

――伊集院さんが怒ったとも報じられていました。

「え、ネット記事をそのまま信じている系!?(笑) それはちょっとセンスないよ。(あれは)文字に起こされるときに、話した人のセンス、空気感、温度感が捻じ曲げられてる」

――じゃあ、伊集院さんとは。

「私と伊集院光は会ったら肩組むし、写メ撮るし、本当にめちゃくちゃ仲いいから! いろいろ真実を見極める目をを持たなアカンよ。2021年はみんなもそういう見抜く力をつけて! 細木数子だったら見抜けると思うよ。『細木数子、戻ってこ〜い』って思ってる」

 これまでも芸能界に “タメ口タレント” は存在した。だが、フワちゃんは大御所芸能人さえも呼び捨てにする。

――タメ口を使うことに、戦略はあるんですか?

「フレンドリーな感じにしたいって意味もあるけど、それだけじゃないんだよね。たとえば、『(明石家)さんま』って言ったときも『 “芸能人の” さんま』っていう、尊敬の修飾語が隠れている。

 あと、業界に染まりたくないというのはあるかな。お笑いの養成所に入ったとき、まだ何もわからないじゃん? なのにレッスン生が『ダウンタウン “さん” が……』って言うのを見て、『きっしょー!』と思ってた。『業界人ぶるなよ』って!」

――タメ口で怒られた人は?

「加藤紗里ぐらい。芸能人はみんな、優しいなと思う。私もゆくゆくは後輩が現われたら、みんなに優しくできる先輩になりたいって感じ」

――2021年はどんな抱負を?

「もっと友達増やしたい。2020年はたくさん仲間が増えて、『ドラゴンボール』みたいな一年だった。ちょうど今、天下一武道会優勝したぐらい。どんな敵も仲間にして、みんなで楽しい一年にしたい」

――ちなみにクリスマスは……。

「あんたたちとは今日が初なのに、公表するわけないじゃん(笑)。最高の仲間との予定があるけど、コロナだから、まだどうなるかわかんな〜い」

 2021年も、タメ口で常識を吹っ飛ばす!

(週刊FLASH 2021年1月5日・12日合併号)