釜山の平和の少女像(資料写真)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

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【釜山聯合ニュース】韓国南部の釜山市の日本総領事館(同市東区)近くに設置されている旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」を巡り、日本の釜山総領事がこのほど東区に対し少女像の道路占用許可の取り消しを迫ったことが11日、分かった。

 この少女像は、慰安婦問題に関する2015年末の韓日政府の合意に反対した韓国の市民団体が16年に設置した。

 釜山市議会は先ごろ、「日帝下の日本軍慰安婦被害者支援および記念事業に関する条例の一部改正案」を可決した。少女像の道路占用料免除の道が開けたことから、市民団体は先月、道路占用許可を東区に申請。同区によると、区は今月4日に承認した。少女像の設置が事実上、合法化したことになる。

 一方、在釜山日本総領事館の丸山浩平総領事は6日に東区庁を訪ねて崔亨旭(チェ・ヒョンウク)庁長に占用許可の取り消しを迫ったとされる。同許可は外交関係に関するウィーン条約に全面的に反するもので、両国関係を著しく損なうとの立場を伝えた。

 これに対し東区は、適法な手続きで占用を認めたとし、取り消しはできないとの姿勢を示した。

 市民団体は釜山総領事の要求に強く反発している。「安倍糾弾釜山市民行動」は11日午後、日本領事館裏門前で総領事を非難する緊急記者会見を開く計画だ。

 ある関係者は「少女像は市民の力でつくったもので、国内法に基づき道路占用を承認されたため、(日本による)取り消しうんぬんは明らかに内政干渉だ」と指摘した。