国土交通省九州地方整備局のライブカメラに映る球磨川の様子

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大雨特別警報が一時発令された熊本県では2020年7月4日、前日から降り続く大雨の影響で球磨川が氾濫し、午前中に上流の市房ダムの緊急放流(異常洪水時防災操作)が一時予定されたが、見合わせとなった。

ただその後も、多くの気象予報士がツイッター上で、引き続き土砂災害や氾濫への警戒を呼び掛けている。雨がやんだり弱まったりしてから「時間差で氾濫」するおそれがあるとしている。熊本、鹿児島両県では7万人以上に避難指示が出された。

降水量600mm「これだけ降ると災害は避けられません」

「ZIP!」(日本テレビ系)出演でおなじみの気象予報士・小林正寿さんは、緊急放流見合わせ直後の4日10時すぎ、ツイッターで「雨が弱まっても、川の様子は見に行かないで下さい。以下のページで付近の河川の状況を把握出来ます」として、国土交通省の球磨川流域ライブカメラ映像などのサイトURLを紹介した。そのうえで、

「雨が弱まっても、時間差で氾濫したこともあります。本当に。『自分だけは大丈夫』と思わないで」

と強く警戒を促した。

NHKニュースの気象キャスターもつとめる気象予報士・福岡良子さんは4日9時30分すぎ、「芦北町など解析雨量で600mm超え...(9時までの12時間解析雨量)」と雨量の多さに触れ、

「しかもほとんどが明け方からの短時間で降っています。これだけ降ると災害は避けられません。雨がやんでから遅れて土砂災害や川の氾濫が発生することがあります。引き続き安全な場所で身を守ってください!」

と雨が弱まっても油断しないよう呼びかけた。

雨が上がっても水位は上昇し続ける

熊本出身の気象予報士・早田蛍さんも同様に4日9時すぎ、「ダム放流見合わせ でも球磨川上流では大雨が降り続いています。引き続きの警戒を!」と緊急放流の見合わせ後も注意を呼び掛け。さらに11時前には「熊本県内では雨は上がりましたが 球磨川は引き続き警戒が必要。球磨川の下流の水位は上昇を続けています。市町村からの避難指示が解除されるまでは避難を続けてください!」と引き続きの避難を呼びかけた。

気象予報士で防災士の松浦悠真さんはツイッターで4日11時すぎ「解析雨量では熊本南部ではこの24時間で400mmから多いところで600mm以上降っている アメダスで400mmクラスは観測しておりこれまでもそのクラスは降っていた模様ですが600mmクラスは異次元」とした上で、「数十年どころか100年以上に一度レベルかもしれません」と危機感を募らせた。