画像提供/富山県庁生活環境部

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 「昔のスタイル」、「清潔で、単純で、楽しい」・・・これらの言葉で、思い浮かべるものはいったいなんだろうか。ファッション? 髪型? それとも恋愛? ・・・実はこれ、現在アメリカで開催されている「全米最高のトイレを決めるコンテスト」で、最終選考に残ったトイレのキャッチフレーズなのである。う〜ん、生粋の日本人にとっては、「昔のスタイルのトイレ」なんて聞くと「汲み取り式便所」を連想してしまうのだが。

 開催元は、アメリカのトイレ製品会社「シンタス」。並みいる強敵を打ち破り、最終選考の5枠を勝ち取ったのは、ミシガン州のレストランやイリノイ州の空港に備え付けられたトイレたち。まさに選ばれしトイレ、である。1位を決めるための投票は現在も受け付けており、ウェブサイト上からであれば誰でも参加できる仕組みとなっているのだが、ここに掲載されている応募写真が素晴らしい。なかには「こ、これ本当にトイレなの!?」と疑りたくなるほど美しいものもあって、「たかがトイレ、されどトイレであるのだなぁ」と実感してしまう。名誉ある1位は、4月に決定するのだとか。

 しかし、日本にだって素敵なトイレはたくさんある。どこかに「トイレコンテスト」を開催しているところはないのかね・・・と探してみたところ、富山県庁が、毎年「富山県グッドトイレコンテスト」なるものを行っているとの情報を入手。早速、お話を伺ってみた。

 「トイレというとどうしても臭い、汚いといったマイナスイメージがつきまといますからね。それを払拭する意味でも、平成元年から毎年開催しているんです」(富山県庁生活環境部・小林弘子さん)

 今年行われたコンテストには、約30ヶ所もの推薦・応募があったという。主にどんな施設が名乗りを挙げているのだろうか?

 「デパートなどを含む、県内の公共的施設のトイレを対象としているのですが、最近では学校のトイレでも素晴らしい空間づくりに励んでいるところがあります。見事入賞されますと、『さわやか賞』という銘板と、県知事からの認定書が贈呈されます。毎年開催される『トイレフォーラム』の前段として表彰式がありまして、とても盛り上がりますよ」(同)

 日本もアメリカも、「トイレをより快適な場所にしたい」という気持ちは同じなのである。トイレを通じて外交してみるのも面白いかもしれませんね。(安田明洋/verb)

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