映画『1917 命をかけた伝令』より、ゼロから制作されたリアルな塹壕のセットにフォーカスした特別映像が到着した。

サム・メンデス監督が、「リアルタイムで描くと決めていた。足音や息遣いまで一挙手一投足を捉えるためだ。」と映像の冒頭で明かすように、観客に若き兵士の壮絶な挑戦を臨場感たっぷりに体感させるためとことんリアルな映像を追求した本作だが、そのこだわりは、ワンカット映像だけでなく物語が展開する美術セットの面でも大いに反映された。

特に美術チームの骨を折る作業となったのは、主人公のスコフィールドやブレイクが、全編通して歩き回る長い塹壕だ。たくさんの兵士たちで溢れかえり、最前線に進むにつれて壮絶な戦いの場へと空気を変えていく冒頭の移動のストロークから、ベネディクト・カンバーバッチ演じるマッケンジー大佐やコリン・ファース演じるエリンモア将軍が待機する内部の美術や、敵であるドイツ軍の塹壕に至るまで、トータルで数キロにも及ぶすべての塹壕のセットを、美術チームの力とその人の手によって、広大な屋外の敷地にゼロから制作されたという。

主人公のスコフィールドを演じたジョージ・マッケイは、「塹壕のリアルさに刺激を受けたよ。」、ブレイクを演じたディーン=チャールズ・チャップマンは「役と場面に没頭できた。塹壕の撮影は屋外だったから雨を遮るものはなかった。大雨が降ってきたときに、ふと大勢のエキストラたちを見ると、彼らは軍服を着たまま、少しでも雨をよけようと小さなメタルの下に密集していた。そのときに”100年前もまさに同じ光景だったんだ”と痛感した」と撮影時のエピソードを明かしている。

映画『1917 命をかけた伝令』は全国公開中

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