映画『グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜』公開記念舞台挨拶が15日、都内・丸の内ピカデリーにて行われ、大泉洋、小池栄子、水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江、濱田岳、松重豊、成島出監督が登壇した。

はじめの挨拶で大泉は開口一番「ここの挨拶は短くしてくれとうるさく言われているから、短くさせていただきます」とやや不満げに語り、「初日を迎えられて、皆さんの前でご挨拶させていただけて感慨深いです」と公開を迎えた今の心境を語った。

偽夫婦作戦の思惑が外れてあたふたする本作の内容にちなみ、思惑が失敗したことを聞かれた小池は、本作のプロモーションで大泉とバラエティにたくさん出たことを振り返り「友人から、二人が出ている番組はすごい面白かったが、映画の印象が残らなかったと指摘を受けた」と告白。それに対して大泉は「非常に可愛らしい悩みです。わたしがここ5年ぐらいずっと悩んでいることです」と同調し、「色んな番組に出てすごい喋るから、みんなそれでお腹いっぱいになっちゃう。映画を観た気になっちゃう。プロモーションは本当に難しい」と大泉ならではの悩みを吐露。

本作のタイトルにちなみ、嘘をついて大失敗したことについて橋本は「小さい頃、妹のお菓子をいつも盗んでいた。ずっと父親が食べたと思っていた妹に大人になって告白し、“10年間お父さんを恨んでいたのに”と言われた」と可愛らしいエピソードを披露。

木村は「水泳のコーチの役が来て、泳げます!と言ったけど、まったく泳げなかった」と嘘をついてその後必死に練習したエピソードを語り、続けて大泉も「カーリングできるって言って、役をもらったことがある。チーム・ナックスみんなで“できるよな”と嘘をついた」と告白し、「結局、役をもらったのは僕だけだった」と会場の笑いを誘った。

濱田は「アメリカ映画に出たことがあって入国審査の時に、ビザに<アクター>と書いていて、入国審査官に疑われてすごい質問された。後ろにいっぱい日本人も並んでいたので恥ずかしかった」と振り返り、「映画好きの人だったみたいで、高倉健さんの名前が出てきた。『ケン・タカクラ』と同調していると、“もしかして友達か?”と聞かれて、友達だと言って入国審査を通った」とその場を乗り切るために、思わず嘘をついたことを暴露。

松重は「本当は190cmある身長を、188cmとずっと嘘をついていた」と告白。そうなるとズボンの裾が短くなるので、ヤクザの役だとつんつるてんになり脅しがきかなくなると語り「自前のダブルのスーツをずっと着ていたので、若い頃のVシネはほとんど衣装が同じ」と独特のエピソードを披露。

たくましい女性が多く出演する本作で、声にこだわったという監督は「緒川さんにはブルースの女王のようにと、水川さんにはマリア・カラスみたいな色っぽさでと、橋本さんには昭和の大女優のように、と演出した」と回顧。その中でも小池のカラス声には苦労したと言い「舞台で初めて聞いたときは、驚いた。一度、普通の声でもやってみたけど全然面白くなかったから、色々試行錯誤しながら仕上げていった」とこだわりを語った。そのこだわりに、小池は「普通の声だと面白くないというのは、それはそれでショックですけど」と語り、続けて「大泉と大乱闘するシーンで、恋心がだんだん大きくなっていっていく場面なので、『カラス声から白鳥に!』って監督に言われたけど、全然わからなかった」と当時の苦労を振り返った。

最後に、小池は「本当はみんなに広めてくださいとお願いするべきなのですが、そこまでは望みません。この時間を共有した仲間として、この映画が一人でも多くの方に支持されるように祈っていただければと思います」と語った。

続けて、大泉は「小池さんの言うとおりでございまして、今日迎えられたことができただけで本当に嬉しい。2時間を超えない非常に見やすい映画で、デートムービーにもいいと思う。なかなか大人が見れるラブコメディはないと思いますのでね」と徐々にノッてきた大泉は、「小池さんはこういう素晴らしいことを言いましたけど、いいですかみなさん、やっぱり宣伝しなきゃダメですよ!死ぬ気で宣伝しないとダメなんだ!あなたたちにはその使命があるんだ!我々の仲間なんだ!」と壇上で演説をはじめ、小池に「選挙活動みたいになってんじゃん!」とツッコまれ、その夫婦漫才のようなやりとりに、会場は大きな笑いと拍手に包まれ、舞台挨拶は幕を閉じた。

映画『グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜』は全国公開中

(C)2019『グッドバイ』フィルムパートナーズ

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