マリナーズ・菊池から3者連続となる本塁打を放ったエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

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米放送局「FOXスポーツ・ウエスト」で実況を務めるビクター・ロハス氏に独占インタビュー

エンゼルス 12-3 マリナーズ(日本時間9日・アナハイム)

 米スポーツ局「FOXスポーツ・ウエスト」でエンゼルス戦の実況を務めるビクター・ロハス氏が9日(日本時間10日)、Full-Count編集部の取材に応じた。大谷翔平投手が8日(同9日)のマリナーズ戦で放った3者連発となる6号ソロ。名物実況のロハス氏は名台詞「ビッグフライ、オオタニサン」を言い忘れてしまうほど“衝撃”を受けたことや「オオタニさん」と“さん付け”で呼ぶ理由などについて語った。

 8日はマリナーズ・菊池雄星とのメジャー初の花巻東対決だった。大谷は4回の第3打席でラステラ、トラウトに続き、3者連続弾となる6号ソロ。名物実況のロハス氏は「スローな変化球です。左中間に飛びます。冗談だろ! マレックス・スミス、マック・ウィリアムソンが、ははは入った!」と“動揺”しながらも絶叫。衝撃の3者連続アーチに興奮を抑え切れず、「サヨナラベースボール! オオタニさんが3者連発を達成だ!」と再び絶叫していた。一夜明け、ロハス氏は興奮気味に振り返った。

「正直予想はしていなかったけれど、見ていてとても楽しかったよ。特にオオタニが3番目にキクチからの初球を打ったところだね。リプレーを見るとキクチのリアクションはプライスレスだね!!! もう打たれた瞬間に彼は気が付いていたと思う。僕はまだわからなかったよ(笑)。オオタニはいつもボールを高く飛ばすからね。でもオオタニVSキクチも見られたし、すごくいい試合になったと思うね」

 ロハス氏といえば、大谷が本塁打を放つ度に「ビッグフライ、オオタニさん!」のシャウトでおなじみ。だが、3者連発の場面で、その名台詞は飛び出さなかった。

「トラウトが連続ホームランを打ったばかりで、とても驚いていて正直、全然予想していなくて……(笑)。ビックリしてしまったのかな。でもすごく嬉しくて。『Goodbye baseball』って言いたかったから『サヨナラ』って言ってしまったんだよ。でも、もちろん『オオタニサン』も忘れないようにしていたよ。オオタニにリスペクトを見せるためにね。これからはちゃんと『ビッグフライ! オオタニサーン!』って言うようにするよ(笑)。確かに凄かったよね。でも、ちゃんと言えてよかった。とにかく驚きだった!」

 今や一部ファンが「ビッグフライオオタニサン」とプリントされたTシャツを制作するなどお決まりのフレーズに。今後も名台詞をシャウトすることを心待ちにしている。

「最初のホームランからずっと言ってるよ。それにこれからも言い続けるさ。ファンも喜んでくれているしね」

名物実況が大谷を“さん付け”で呼ぶ理由「リスペクトを見せるため」

 2回り以上年の離れた大谷を「オオタニサン」と“さん付け”で呼ぶ。これには理由、経緯があるという。

「『オオタニサン』はリスペクトを見せているんだよ。エプラー(GM)が入団会見の時に言っているのを聞いて、とてもいいなと思い始めたんだ。彼をここに歓迎する形になったかなぁ。どのような選手にもリスペクトを見せるためにね。僕の父はキューバから来ている。こっちで成功することはすごい大変なことだから。だから彼の活躍にはファンとしても感謝しているんだ」

 日本人記者に「グランドスラムは日本語で何と言うんだ?」と聞くなど、日頃から日本語を習得に意欲を見せている。

「もっと日本語を習いたいんだよ。ビッグフライとかは直訳できないから、ファンのためにももっと習いたいと思う。インターナショナルなファンのためにもね」

 ロハスさんのシャウトを今後も期待したいところだ。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)