【ファンキー通信】地球酔いに飽きたら、次は宇宙酔い?

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 最近では宇宙事業も進歩しており、まだまだ先の話だなんて思っていたら、人間も気軽に宇宙旅行に行ける日も近づいている様子。そんな折に、人間よりも一足先にお酒が宇宙旅行しちゃったという話をご存知ですか?

 2005年10月1日(日本酒の日なんだとか)、ロシアのソユーズロケットが宇宙に向かって発射されました。そのロケットに、なんと高知県産の日本酒酵母も乗り込んだというのです。

 なぜお酒を宇宙に持っていこうということになったのですか?

 「ここのところ低迷気味の日本酒を盛り上げていこうということで、宇宙酒開発に乗り出しました。ロマンがあっていいじゃないですか!」(高知県酒造組合の竹村さん)

 最初は宇宙空間で酒造りをしようという試みだったが、技術的に難しいということで、ロケットに酵母を積むことになったんだとか。宇宙空間を体験した酵母、いったい味にはどのような変化が出てくるのでしょうか。

 「今回は乾燥酵母を使ったお酒をつくることになりますので、味に変化はあまりないでしょう・・・。しかし、飲めばあたかも無重力空間を体感できるような宇宙酔いができることでしょう」(同氏)

 ソユーズには乾燥酵母と生酵母の二種類が積み込まれたが、今年4月に発売されるのは宇宙環境の影響を受けにくい乾燥酵母で作られたもの。宇宙ならではの味はあまり期待できないんだそうだ。

 「生酵母に関しては、宇宙圏突入に際して酵母が熱や磁力の影響を受けやすい。なので、人体に悪影響を及ぼさないかどうか現在実験中なんです。この研究の結果が20カ月後に出るらしいので、そちらのほうも楽しみですね」(同氏)

 酵母が宇宙の影響をあまり受けていないと予想されてはいても、お酒はできてみないとわからない。土佐の酒は旨いことで有名。すっきりした味わいで、料理の邪魔をしないのが特徴です。ただでさえ旨い酒なのに、宇宙を体験してきたんだもの、飲んでみる価値アリですよ。

 春の星座を見ながら、宇宙を旅してきたお酒に舌鼓。遠い夜空のロマンに酔ってみるのもいいかもしれません。でも、飲みすぎにはくれぐれも用心してくださいね。(加藤克和/verb)