4日、日本代表はUAE・アブダビでトレーニングを行った。吉田麻也、中島翔哉、武藤嘉紀、遠藤航はまだ練習に合流していないものの、ペナルティエリアの幅のハーフコートを使った8対8などのインテンシティの高い練習が組み込まれ、試合に向けての調整が進んだ。だが、大迫勇也が別メニュー、守田英正も右大腿部裏の痛みを覚えて途中で切り上げるなど不安要素も顕在化している。

また、大迫を除いたフィールドプレーヤーはペナルティエリアの外からのシュート練習を行ったが、ゴールの上を越すショットが続くなど、選手はボールコントロールに苦労していた。トレーニング後にGKシュミット・ダニエルは大会公式ボールの違いについて語った。

「すごく伸びます。シュートなどが。ボールの抵抗を受けにくいような感じがアディダスのボールと比べるとあります」

「キャッチするときはちょっと滑りますね。水が付いていたりすると滑りやすいです。またボールを蹴るときは芯に当たらないと飛ばなくて、スイートスポットが狭い感じがします」

コンディションとともにボールに対する感覚もまだ調整は進めなければいけないようだ。

さらにシュミットは自身のプレーについても語った。日本代表でレギュラーを勝ち取るには、「存在感と一番シュートを止めること」が大切だと考えていると言う。そしてシュートを止める点に関して「(代表のGK)3人の中では劣っています」と謙虚に分析した。

ところが2018年のリーグ戦でシュートを浴びた数から失点した割合は3人とも約11パーセントと横並び。シュミットはもって自信を持ってもいいのではないか。そう聞かれてもシュミットは「(数字が同じ程度なのは)たまたまです。練習でも(自分が劣ると)感じてるので」と姿勢を変えない。

だが「その差をいかに成長につなげられるか、いかに他の2人のいいところを自分の中に貶められるかというのは、自分にとってはチャンスだと思います」と続け、最後は意欲の高い部分を見せていた。

【森雅史/日本蹴球合同会社】