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「海賊版サイト」への接続を妨害する措置(ブロッキング)は違法だとして、NTTコミュニケーションズ(OCN)とプロバイダ契約を結んでいる弁護士が、同社を相手取って、差し止めを求めた訴訟の第一回口頭弁論が6月21日、東京地裁で開かれた。NTTコミュニケーションズ側は、原告の訴えを退けるよう求めた。

訴状などによると、契約上、約款で特に合意された場合を除いて、顧客はインターネット接続・閲覧をNTTコミュニケーションズに対して求めることができる。しかし、現在予告されているブロッキングの根拠となる規定が約款に存在していないという。

原告の中澤佑一弁護士は、接続を妨害する措置は、電気通信事業法に違反して、「通信の秘密」を侵害するものだと主張している。一方、被告のNTTコミュニケーションズ側は「妨害という用語は多義的で、どのような行為の差し止めを求めるか不明確だ」として、争う姿勢を示した。

NTTコミュニケーションズを含むNTTグループ3社は4月23日、準備が整い次第、ブロッキングを実施すると発表。NTTコミュニケーションズは6月21日、弁護士ドットコムの取材に「係争中の事案なのでコメントできない」としたうえで「現時点でまだブロッキングを実施していないが、方針に変更はない」と説明した。

(弁護士ドットコムニュース)