6回に渡ってお送りしてきた、お好みソースと揚げ物の相性を検証した本シリーズ、いかがだっただろうか。記者は、これほど揚げ物を食べ続ける機会が久し振りで、ドーナツを食べるころには胸焼けを起こしていた。

しかし、胸焼けと同時に大きな達成感も感じている。ドーナツの波乱はあったものの、それ以外の揚げ物では基本的にすべて「あり」だったお好みソース。

中濃ソースやウスターソースに慣れているメンバーからは「お好みソースはかなり甘い」と言われていたが、実際にかけて食べてみると「思っていたより合う」との声が相次いだ。お好みソースの優秀さを存分に証明したと言えよう。

お好み焼きにかけるのが一番うまい

そもそもソースという調味料が懐の深いものだと言えなくもないが、強い甘みを持ちながら揚げ物にかけてみると、しっかり寄り添ってくるお好みソースの味の設計の秀逸さも無視できない。カレーの隠し味にもおすすめできる。

ただし、お好みソース未体験という方には、まずお好み焼きにかけてご賞味いただきたい。キャベツ、麺、豚肉、卵、そのほかの各種具材とお好みソースのマリアージュを味わうことができる。これを飛ばして揚げ物にお好みソースをかけることは、ちょっとおすすめできない。


まずはお好み焼きでお好みソースをご賞味いただきたい(画像は記者が通っている都内の広島風お好み焼き店のお好み焼き)

今回の検証では、全国的にも入手しやすいオタフクのお好みソースを使用したが、広島にはまだまだお好みソースメーカーが存在する。メーカーごとの味の差異を楽しめるようになれば、通と言ってよいだろう。

代表的なものを挙げると、お好み焼き屋で見かけることが多い毛利醸造の「カープソース」。いわゆる一般的なお好みソースの味である「レギュラー」に加え、お好み焼き店でのみ味わうことができる「辛口」が存在する。甘いソースはちょっと......、という方にもおすすめだ。


「俺はカープソースだな」などと言うと急に玄人感が出てくる(Una Panさん撮影, Wikimedia Commonsより

「辛口」でもまだ足りないという人には、ミツワソースの「激辛」という選択肢もある。こちらはスパイスの量が通常のお好みソースよりもはるかに多く、唐辛子的な刺激ではないものの、舌にピリッと来る感覚が楽しめる。


隠し玉的なお土産としておすすめ(画像はミツワソース公式サイトより)

本シリーズを通して、少しでもお好みソースに興味を持っていただけたなら本望だ。「(お好み)ソースといえばJタウンネット」と言われるよう、記者はこれからもお好みソースの素晴らしさを伝えてこうと思う。