しんじょう君に続け! 愛媛のニホンカワウソ「なーしくん」、ゆるキャラGPでトップ10入り
国内で活動するゆるキャラたちが一堂に会し、雌雄を決する大イベント「ゆるキャラグランプリ」の2017年大会の決選投票が11月18、19日にかけて行われた。
成田市の「うなりくん」(参照:「千葉の時代が到来した」うなりくん、ゆるキャラV! 「成田」つながりの海老蔵も祝福)が激戦を制したが、トップ10を見るとかなり個性的な面々が揃っている。その中で記者の目を奪ったのは、10位の「なーしくん」(愛媛県愛南町)。前回の覇者で、現在人気沸騰中の「あのキャラ」と同じくニホンカワウソをモチーフとした彼は、カワウソブームの中で更なる人気者となるのだろうか...?
地道に足を使った活動でファンベース拡大
「なーしくん」が誕生したのは、13年の夏。かんきつ類の一種「愛南ゴールド」の帽子と、真珠のネックレス、貝の形をした前掛け、尻尾にはカツオと、同町の特産物で身を飾った姿が特徴的なニホンカワウソをモチーフにしたゆるキャラだ。公式サイトの「誕生秘話」によると、愛南町御荘菊川の「かわうそ村」出身の男の子で、名前は、地域住民が語尾につける「なーし」という方言から取られている。
ゆるキャラグランプリ2017で10位入賞の「なーしくん」(愛媛県愛南町提供)
前掛けにつけられているのは、これまでに交流した様々な地域、ゆるキャラの缶バッジで、「友情の証」なのだという。
ニホンカワウソ、ゆるキャラ、というと真っ先に思い浮かぶのは2016年のグランプリを制した高知県須崎市の「しんじょう君」。現在の形状の「しんじょう君」は、なーしくん同様にお披露目は2013年で、当時カワウソブームがあったということもなく、選考を重ねた結果、モチーフが被ったのは「たまたま」だという。
ちなみに、Jタウンネットが愛南町商工観光課の担当者に話を聞いたところ、須崎市で開かれる「ご当地キャラまつりin須崎」にも参加するなど、両者は交流があるという。
そんな「なーしくん」がゆるキャラグランプリにデビューしたのは2014年のことで、当時の順位は196位と振るわなかった。
しかし、その後は順調に順位を上げていき、15年には72位、16年には36位、そして今年、17年には10位にランクイン。トップ10に入るほどの人気を得るに至った。
担当者によると、17年大会に向けて「ローラー作戦」に取り組んだという。
町内の企業や店舗を回り、役所内でも挨拶を通して人々と交流するなど、地道に足を使ってPRをしたと語り、中には、「うちにも来てくれるとは」と驚く事業者もいたという。
決選投票の様子
着実に地元でファンを築く「なーしくん」、来年は更なる躍進が期待できそうだ。