Mozilla Japanが「WebDINO」に改名。米Mozilla Foundationと連携しつつ活動範囲拡大へ

Firefoxブラウザーなどを開発するMozilla Foundationの日本公式支部「Mozilla Japan」が2017年7月より組織名を「WebDINO」に改めると発表しました。改名の理由は、米Mozilla Corporationが、Mozilla Foundationとの連携は維持しつつも公式支部とは違う立場で活動すべきという方針を決定したため。

Mozilla Japanの設立は13年前。インターネットブラウザーに選択肢を提供し、ウェブ標準技術を推進するという目的のもと活動を開始しました。それから月日は流れ、ウェブ標準技術であるHTML5やCSS3の普及、FlashプレーヤーからHTML5プレーヤーへの移行、マイクロソフトがEdgeブラウザーへ移行するなどインターネットは大きな変化を遂げてきました。もちろんMozillaの努力だけの結果ではないものの、わかりやすいところを見ただけでも当初の目的は達成されつつあると言えそうです。

Mozilla JapanとしてもOSSコミュニティ支援などを通じた国内活動が浸透し、今後はより広い視野を持ってのウェブ技術活用、オープン技術によるイノベーションに取り組む必要性が拡大していたところ。米Mozilla Corporationの決定もあるものの、WebDINOという名のもとMozillaの外部組織としてさらに活動範囲を拡げていくことになったと言えそうです。

WebDINO Japanは、今後は発展フェーズから活用フェーズへと移行したウェブ技術のさらなる普及と

ソフトウェアにとどまらない領域でのオープンソース手法の利用拡大から技術開発支援やコミュニティ支援などに軸足を映していくとしています。

なおFirefoxブラウザーを含む、日本語版Mozilla製品の今後の開発や情報提供は、米Mozillaが継続していくとのこと(URLは https://www.mozilla.org/ja/ ですが、記事執筆時点では https://www.mozilla.jp にリダイレクトされます)。また日本のコミュニティにおける活動情報はMozillaコミュニティポータルサイト( https://www.mozilla.jp )で引き続き発信されます。

ちなみに、WebDINOの"DINO"は「WebのDiversity (多様性)・Internationalization (国際化)・Neutrality (中立性)・Openness(公開性)を表しています」とのこと。読みは"ウェブディノ"で、ディーノとは伸ばしません。