奮闘を続ける岡本和真(C)KYODO NEWS IMAGES

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◆ 外野手として開幕

 開幕5カードを終え、8勝6敗と雨天ノーゲームが1つ。貯金2という滑り出しの巨人。オープン戦では19戦中5勝しかできずに最下位に沈んだことを考えれば、上々のスタートと言えるだろうか。

 そんなチームの中で、レギュラー奪取へ向けて奮闘しているのが3年目・20歳の岡本和真。巨人の将来を背負う大砲候補として2014年のドラフト1位で入団した大型内野手は、3年目にして初めて開幕スタメンの座を掴んだが、そのポジションは「7番・左翼」だった。

 内野手登録ながら、外野手として開幕戦にデビュー。ここまで8試合のスタメンはいずれもレフトでの出場だ。途中出場を含む11試合の出場で打率.238、本塁打0の打点が2。最近では相手が左投手の時に優先的に起用され、右投手の時は控えに回ることが多くなった。

◆ “考えすぎない”ことの大切さ

 外野守備に関しては不安の声も挙がっているが、これはチーム事情を考えたら仕方のないこと。なにせ三塁は新助っ人のケーシー・マギーがここまで全試合でスタメン出場を続けており、あの村田修一が控えに回っているという状況。チームの中でも“超激戦区”なのだ。

 しかし、マギーも村田もベテランの域に入った選手であり、向こう5年・10年を託すことは難しいのが現状。そこで岡本を本来とは違うポジションでも一軍の試合に出場させ、打撃だけでも一軍レベルまで進めておこうというのがひとつの目論見である。

 昨年オフにはプエルトリコのウインターリーグに参戦。屈強な外国人選手に混ざっての武者修行でレベルアップを図った。

 野球の技術以上に鍛えられたのがメンタル面。異国の地で様々な野球観に触れていくなかで、“考えすぎないこと”の重要性を学んだという。

 「試合に出るためだったらどこでも守る」…。岡本が求めるのは“場数”だ。バットマンとしてプロの世界で生きていくという初心は、今でも変わらない。