ディナーなのにコースで4500円、味は繊細でボリューム抜群という、都内で最もコストパフォーマンスの高いフレンチを発見!

オープン2年で連日満席の予約困難店なのに、ここに書くとますます人気が沸騰してしまうが、惜しげもなく紹介しよう!



いま東京で最も勢いのあるフレンチ『Lien』

池尻大橋の閑静な住宅街に佇む『Lien(リアン)』。そう、ここが話題の店なのだ。『Lien』とは、フランス語で“繋がり”を意味する。白を基調としたシンプルモダンな店内に、テーブル席の他、カウンター席を配し、ゲストと会話しやすい距離間を大切にしている。

オーナーシェフの上原浩一氏は、東京とパリでの修行を経て、2年ほど前に独立開業した。シェフ自身が「行きたい!」と思える理想の店を作る為、良い食材を追求し、仕入れコストを惜しまない。

メニューは、全てプリフィックススタイル。取材の日は、季節ごとに変わるディナーメニューのBコースをお願いした。

Bコースは、4500円(税別)で、アミューズ・前菜・前菜or本日のお魚料理・メイン・デザート・食後のお飲み物がつく。前菜とメインは各15〜16品、デザートは10品程から好きな料理を選べるのだ!



アミューズ「フォアグラ ヌガー 青森県産紅玉のピューレ」
グラスシャンパンが進むアミューズからスタート!

お皿の代わりに置いてある季節感ある木箱は、シェフが知り合いの作家さんにお願いして作られたもの。プレゼンもワクワクさせてくれる。

包み紙の中身は、フォアグラのムースに砕いたナッツをちりばめたヌガー。宝箱の上でギフトを開けるようにわくわくする。シェフの世界観が表現されている。

添えられている「パン・ド・カンパーニュ」以外にも、別途300円(税別)でパンがつく。自家製パンの時もあれば、世田谷の人気パン屋さん『シニフィアン シニフィエ』のパンの時もある。パンからも、強いこだわりが伝わる。



前菜「長崎県産天然カンパチのマリネ ビーツ 生ハム 長ネギ 赤ワインソース」
前菜なのに豪快な魚料理!

一つ目の前菜は、カンパチを使った魚料理。前菜なのに厚切りのカンパチに、野菜が彩り豊かに寄り添っている。

魚のマリネは人気の一皿だが、季節によって仕入れが変わる。食材は日本全国の美味しいものを厳選。出身地の青森をはじめ、美味しい肉や魚にアンテナを張る。

野菜やハーブは無化学肥料・無農薬で栽培され、生産者の顔が見えることを意識して使用している。素材の色、味、形にまでこだわりを持っている。



前菜「フランス産鴨胸肉の自家製燻製とフォアグラの削り節 クレソンのサラダ」
鴨とフォアグラの鉄板コンビ!

サラダ仕立てにしたクレソンの上に、桜チップで燻製した香ばしい鴨とフォアグラの削り節をちらし、動きのあるお皿だ!

フォアグラの削り節は、フォアグラの脂で滑らかに乳化させた見事な傑作!なかなか家では真似できないプロの技が光っている。

口に入れるとふわっと溶けてなくなり、すぐワインがほしくなる絶品メニューだ!


待望のメインの肉料理にうっとり…!



メイン「女性ハンター吉井さんの京都丹波産仔鹿モモ肉のロースト(ジビエ)」
赤ワインを合わせたいメインディッシュ

さて、待望のメインディッシュは、数あるメニューから日本では珍しい女性のマタギから調達した鹿肉をチョイス。

女性ならではの感性で目利きされ、口当たりは柔らかく、癖がなく食べやすい。

肉質が良い状態のものを、シェフが絶妙な火入れで受け継ぎ、弾力と塩加減がたまらない仕上がりに!



デザート「イチゴのシブースト(キャラメリゼ)」
女子のハートを掴むスイーツ!

デザートはなんと10品からチョイスできる、一つ一つ趣向が凝らされ手間暇をかけている。

絶対に女子ウケ間違いなしの、美しい盛り付けで味わいも絶品。

この一品でもイチゴのシブースト、ムース、ソルベ、3通りの楽しみ方があるのだ。


シェフの考えは、採算よりも常連客にもいかに満足していただけるかまで注力している。メニューの選択肢を多いので、「居心地良いお店だったね。」止まりではなく、「美味しかったから、次はあれも食べてみたい!」という心理が働き、リピーター率90%に繋がっている。

繋がりを大切にするシェフの美食の演出は、結婚記念日や特別な日にもオススメ。絶品メニューで幸福を味わった後、ここでプロポーズする人もいるようだ。満たされた幸せを共有している延長線上で、気持ちを伝えやすくなるのはわかる気がする。

しかしここは特別な日ではなく、毎月でも行きたくなってしまう究極の名店だ!