水中、それは苦しい「水中見舞い」がやっぱりくだらなすぎて苦しい

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水中、それは苦しいの新アルバム「水中見舞い」が出た。
前作「芸人の墓」から実に4年ぶり。


水中、それは苦しい、はバンド名


水中、それは苦しいを知らない方のためにざっくりと説明を。
メンバーはジョニー大蔵大臣(ボーカル、ギター)、セクシーパスタ林三(バイオリン)、アナーキー吉田(ドラム)。
サウンドの核はバイオリンだが、ジャンルとしてはパンク。
ライブに行けば腹抱えて笑うし、あらびき団に出演したこともあるし、ウィキペディアによると「コミックバンド」となっているが(2016年12月現在)、それだと語弊があるように思う。
他に類を見ない、変なパンクバンドです。
新アルバムに収録「仕上げはおじいさん」

ホタルイカの光


アルバムの最初を飾るのは「ホタルイカの光」
初めて聞いたのは去年1月のライブだった。


不思議な体験だった。
「あやまる理由そこかい!」「ホタルイカて!」…と、歌詞は突っ込みどころ満載。
にもかかわらず会場全体が青い光(※)に包まれた、気がした。

(※国指定特別天然記念物ホタルイカ群遊海面は3月から6月にかけ富山湾で見られる現象である。
ホタルイカ漁の解禁は3月。ホタルイカの旬はこの歌の卒業の季節と重なる。富山で採れるホタルイカは隣県の石川でも馴染みが深い。石川県金沢出身のジョニー大蔵大臣にとってホタルイカは故郷を思い出すイカなのかもと感じた)。

水中はライブも楽しい!


メンバーのアナーキー吉田を笑わせるためだけに作詞しただろと思わせる「吉田の季節」、哀愁漂う「あんぱん男」、脱力アカペラ「組長の代理」、キャッチーなナンバー「なんで私が東大寺に?」など。
今回のアルバムも噛めば噛むほど味が出るスルメ曲揃いだ。


<「水中見舞い」収録曲>
01 ホタルイカの光
02 僕らがタマゴを飲む理由
03 吉田の季節
04 俺、副都心
05 ツバメ☆グリル
06 さらば!永遠の命と引き換えたワタリガニ〜悲しきかな、汝の名はズワイガニなり〜
07 あんぱん男
08 THE 村上
09 THE 民
10 ツバメ☆グリル2
11 組長の代理音頭
12 なんで私が東大寺に!?
13 イノクマさんと呼ばれた少女
14 仕上げはおじいさん


(イラストと文/小西りえこ)