「怒る」と「叱る」は違う? 上手に成長を促す叱り方のコツ
大学生のみなさんでも、サークルや部活の後輩やアルバイトの同僚に対してなど、なにか目下の人を注意する機会って多いですよね。そんなとき、ついイラッときて頭ごなしにどなったり怒ってしまっていませんか? 上手に相手の成長を促す叱り方にはコツがあります。2016年3月18日放送の「みんなのニュース」(フジテレビ)では、叱るとは何か、叱り方について考えました。
上手に相手の成長を促すには、「怒る」のではなく「叱る」のが重要。叱るとは、気づきを与えて成長を加速させることです。怒るというのは感情的なもの。怒るは怒りの感情を外に爆発させることで、叱るとは相手により良い方法を教示することでもあります。怒るはネガティブだが、叱るはポジティブなものです。過去を引きずらず、今の目の前のことだけを叱るのがポイント。また、行動だけを注意して、叱る範囲を広げ過ぎないことも重要でしょう。
演出家の夏まゆみ氏は、渡辺麻友らがいたAKB48のチームBのデビュー前日にはじめて彼女たちのパフォーマンスを見た時、とても観客に見せられるものではないと感じたといいます。そこでメンバーを舞台からおろし、舞台に上がれるレベルではないと一喝しました。ここから夏氏はひとりひとりの目をみて真剣さと危機感を植えつけたあと、舞台に寝かせて歌詞を暗唱させました。するとメンバーが涙を流しはじめたのです。言葉で意識を強制させるのではなく、感じさせるようにしたことで、結果として、パフォーマンスが大きく変わったんだそう。
叱り方にコレが正解、と言い切れるノウハウはないそうですが、視聴者からの質問に対して、夏氏はほめてから叱ったほうがよいとアドバイスをしています。いけないところばかり指摘して全否定してからではなく、いいところを認めてあげた後で、アドバイス的な言い方をすると、受け入れやすくなるということです。叱るときは相手に対して愛情を持ち、だが心を鬼にして相手の悪い部分を指摘していくことが大事なんですね。