ダルビッシュ有と栗山英樹監督【写真:田口有史】

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体重増のダルは復帰戦でパワーアップ証明、オフに肉体改造の大谷の手本に?

 日本ハムの栗山英樹監督が、右肘靱帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)からの復帰戦で勝利したレンジャーズのダルビッシュ有投手を絶賛。昨オフにダルビッシュと合同で肉体改造に励んだ大谷翔平投手へ、「参考になると思う」と“見取り稽古”を促した。

 昨年3月に右肘手術したダルビッシュは、28日(日本時間29日)のパイレーツ戦(アーリントン)で先発。毎回7三振を奪うなど5回1失点で670日ぶりの白星を飾った。球速でも98マイル(約158キロ)を計測。復帰戦でパワーアップを証明した。

 栗山監督は29日の楽天戦(コボスタ宮城)前に、ダルビッシュの復帰戦を仙台市内の宿舎でテレビ観戦していた。昨オフに体重を一時100キロの大台に乗せるなど肉体改造した大谷へ「参考になる」と説いたのは、なぜか。

「何のために体を作らないといけないのか」

「翔平が見ていたかどうか分からないが、すごく参考になったと思うよ。何のために体を作らないといけないのか。(アリゾナキャンプ中に会った)ダルは体がデカかったじゃん。でも、あれぐらい変な力みもなく、スピードも152、153キロまでスッと出ている感じ。コントロールも出来る。昔ほどのしなやかさはないけど、しなやかさが完全にはなくなっていないよね」

 ダルビッシュはリハビリ期間を使って、徹底的なトレーニングで増量。総排気量を上げ、低出力でもスピードを出せる新たな投球スタイルに進化した。

 栗山監督は「メス入れて、球が速くなったりする。時代が変わったんだろうな」とうなずいた。登板前で“師匠”の投球をテレビ観戦できなかったという大谷だが、海の向こうで躍動するダルビッシュの投球に今後の進化へのヒントがあるに違いない。