韓国メディア・亜洲経済の中国語版は16日、韓国の最大の貿易相手国である中国の経済成長が鈍化していることついて、韓国産業界は不安に駆られていると報じた。(イメージ写真提供:(C)Samart Boonyang/123RF.COM)

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 韓国メディア・亜洲経済の中国語版は16日、韓国の最大の貿易相手国である中国の経済成長が鈍化していることついて、韓国産業界は不安に駆られていると報じた。

 記事は、世界金融危機の余波が残るなかでギリシャの債務危機が勃発し、韓国の2015年1-5月における対中輸出は前年比27%減となったと紹介し、「深刻な打撃を受けた韓国企業は少なくない」と指摘した。

 さらに、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の見解として、人件費の上昇など投資環境の悪化や株価急落といったリスクを勘案し、一部では東南アジアや韓国に移転する韓国企業も見られると紹介した。

 続けて、韓国は日本と中国という経済大国に挟まれているとし、「一流の技術を持つ日本と、価格競争力を持つ中国に挟まれている韓国の境遇は、日増しに悪化している」と論じた。

 また、日増しに境遇が悪化している代表的な産業として「造船業」を挙げ、一流の品質を持つ日本の造船業と、鉄鋼の生産規模と価格競争力を背景とした中国が市場シェアを徐々に拡大させる一方で、「韓国の存在感は日増しに弱まっている」と論じた。また、中国と韓国の技術力の差も縮小傾向にあるばかりか、一部では韓国の技術力を抜いた分野もあるとしたほか、円安によって日本の価格競争力も韓国を上回っていると警戒心を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) 
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