首都サヌア近郊の村で、空爆で破壊された自宅跡にたたずむ男の子。(C)UNICEF_NYHQ2015-0857_Hamoud

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【2015年4月19日 アンマン発】

 国連は、激しさを増すイエメンでの紛争によって被害を受けている750万人の人々への緊急人道支援に必要な資金が、2億7,370万米ドルに上ると発表しました。

 イエメンの22の行政区域のうち18区域が空爆の被害を受けました。特に南部アデンを中心に戦火が広がり、一般市民が大きな犠牲を強いられています。病院、学校、空港、モスクなどが破壊され、3月19日から4月16日までの期間の死者は760人以上、負傷者は2,900人に達しました。少なくとも15万人が避難民となり、地域によっては食糧価格が40%以上高騰し、燃料費は4倍に跳ね上がっています。また燃料や電力の不足によって、給水施設や衛生施設が稼働できなくなっています。

6歳から11歳の子どもの3分の1は学校に通えず

 イエメンの子どもたちは、紛争が激化する以前から、厳しい状況に置かれていました。生まれてくる赤ちゃんの3分の1は、栄養が足りず低体重の状態で誕生します。安全な水やトイレを利用できる人は、人口の半分ほどです。昨年の時点で、6歳から11歳の子どもの3分の1は、学校に通っていませんでした。そうした状況で起こった紛争により、もともと脆弱だった社会サービスは壊滅的なダメージを受けました。いま、紛争によって学校が一時閉鎖され、150万人の子どもが教育の機会を失っています。

 ユニセフは、これまで4月10日と14日の2回に分けて、必要不可欠な救援物資をイエメン国内に空輸しました。また主に水と衛生、栄養の分野で人道支援をリードし、今後3カ月でユニセフが必要とする資金は2,580万米ドルと見積もられています。

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