6日、LDM(当時バリュークリックジャパン)の元社長が東京地裁の証言台に立った。(資料写真:吉川忠行)

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ライブドアグループをめぐる証券取引法違反事件で、同法違反(有価証券報告書の虚偽記載など)の罪に問われたライブドア(LD)、ライブドアマーケティング(LDM、当時バリュークリックジャパン)の法人2社に対する第2回公判が6日午前、東京地裁(小坂敏幸裁判長)であった。粉飾当時の小宮徳明・バリュー社代表取締役社長(2004年12月に辞任)が証人として出廷し、「LDの利益を上げるために、おもちゃにされた」などと証言した。

 小宮元社長は、粉飾当時のバリュー社の位置付けとして「ライブドアの一事業部に過ぎず、私の判断で物事を決められる状況になかった」と証言。同社株式の8割をLDが保有し、4人いた取締役は小宮元代表のほかは、堀江貴文被告、岡本文人被告、伊地知晋一氏のLD幹部が占めていたため、LDの指示に従わざるを得なかったと述べた。

 代表取締役でありながら、粉飾に反対しなかったことについて、小坂裁判長から「反対できなかったから、いいのか。責任は感じているのか」と問われると、小宮元社長は「はい」とうなずいた。

 LDMは架空の売り上げを計上して04年第3四半期業績を水増しし、虚偽の発表をしたなどとして同法違反(風説の流布、偽計)罪で起訴された。同社は初公判で起訴事実を認めている。【了】

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