ごろよりお世話になっている正悟さんのブログで、先日こういう問いかけが読者にあった。
http://kosinhudou.sblo.jp/article/70064808.html


両チーム無得点で、3回裏阪神攻撃、7番打者のヒットで無死1塁、8番は伊藤隼太もしくは藤井、相手投手は巨人澤村。澤村の調子は上々。このケースで皆さんはどの様な采配が望ましいと思うか?もし監督なら8番へ犠打のサインを出すかどうか? こういう投げかけである。改めて私も考えてみた。

意見は分かれるだろう。正悟さんにお聞きしたらバント支持派が多かったそうだ。ずっと書いてきたように私はバントしない派。理由は富山のゲームの後の記事でも書いた。

先取点をとって主導権をとるというのも大事なことだが、犠打という作戦を選択=1点(のみ)を取りに行くという感覚が優先しているという先入観が私には強いのかもしれない。

1点取ったところで勝てないなら、アウト一つ献上するより複数点を取りにいくほうを選択してしまう。

犠打バントが間違いだとは思わない。かと言ってヒッティングも間違いではない。逆を言えば何が正解なんて永久にわからない。犠打成功で投手が凡退しても、西岡がタイムリー、大和が繋げば大量点が入ることもあり得る。

ヒッティングして無死一、二塁、投手が難しいバントを要求され三封されたあげく走者で残り、西岡が併殺でチャンスを潰すことだってある。何が正解かはわからない。

大事なのはその時々のあらゆる状況や過去のデータをも駆使し、監督がより確率の高い作戦をとれるかどうかだと思う。

だが今日私が言いたかったことは、和田がもし今後も犠打を作戦として多用するのであれば、バントそのものの技量がタイガースの選手は低すぎるということ。

2月のキャンプから野球漬け。この時点で戦力の見極めは100%できないにしても、やりたい野球のビジョンは大方もっているはず。大和を2番で使い、8番には捕手が入るというのはまず間違いはなかったはずだ。

ならば何故大和がこれだけバント失敗が多いのか? バントを多用するのなら、無死一、二塁で走者を進める作戦をとりたいなら、もっとバント成功率を高めなければ意味がない。

バント失敗が多すぎ。進塁できなければ単に無償でアウトを一つ献上するだけ。打率も無条件で落ちる。特に無死一、二塁での犠打など、成功するほうが少ないとさえ思ってしまう。

昨日も秋山が失敗したあげく走者に残り、走塁の未熟さで1点を取れなかった。9回無死一、二塁、ここでバントする状況でさえ二、三塁へ送れるかどうか安心より不安がよぎる。

ヤクルト・宮本や、かつての川相のようにとは言わないが、それに近いだけの安心感があってこそ犠打をする価値がある。マエケンでも、三塁戦上、一塁線上に打球を殺して転がす技術があれば、バントは確実に走者を進められる。



大和、藤井、投手に犠打を多用するのなら、キャンプで多くの時間をその練習に割くべきである。そして誰もが安心してみているあれるレベルになって初めて使える作戦。現状犠打のサインで安心して見ていられるのは、藤井と藤浪くらい。

ファンが見ていて、成功するかどうかハラハラするような状況ではダメだということ。ベンチだって同じではないだろうか。監督もコーチも100%成功するなんて思ってる首脳はいない。みんな半信半疑だろう。バントは博打でする作戦ではない。

成功率が低いというデータがあるのなら、成功するという前提で安易にバントさせるのはベンチの怠慢。初回無死の走者=無条件バントならベンチは楽。ベンチは楽をしてはいけない。


やるなら限りなく高い確率で成功させること。バント失敗という言葉をしょっちゅう聞くようなら使わないほうがいい。