W杯アジア最終予選
ヨルダン 2対1 日本(3月26日・アンマン)
ビバ!サッカー4月例会(4月19日 東中野テラハウス)

★ボールは丸い
 ビバ!サッカー研究会の4月例会では、3月にアンマンで行なわれたワールドカップ・アジア最終予選のヨルダン対日本の試合を取り上げた。日本が1対2で敗れた試合である。
 日本は、負けたけれども残り2試合で勝ち点1をあげればブラジル大会への出場権を確保できる。だから重大事態ではないのだが「なぜ、負けたんだ」といきりたったサポーターもいたようである。
 半世紀以上にわたってサッカーを見てきている者にとっては敗戦は少しも不思議ではない。
 「ボールは丸い。どちらにでも転ぶ」というサッカーの格言どおりである。
 レベルに差があっても番狂わせが起きることはある。そういう試合をいくつも見てきている。
 まして、この試合は予選を勝ち抜いてきたチームによるリーグ戦である。レベルに大きな差があるわけではない。

★アウェーの不利
 日本のホームで行なわれた試合では6対0で日本が大勝している。その相手になぜ負けたのか?
 そういう質問が参加者から出た。 
 「サッカーでは、そういうこともあるんですよ」と答えたいのが本音である。しかし、そう言っては身も蓋もない。
 「アウェーは不利ということでしょうね」と常識的な意見を返すことになった。
 時差、気候、準備期間、観客の応援など、いろいろな点でアウェーが不利なことは明らかである。
 「守りが大事だ」というアウェーの試合の原則が攻めを消極的にすることもある。
 「勝てば出場決定」という状況だったが、直前に「引き分けでもいい」ということになった。それが選手たちの気持ちに響いたのではないか、という意見もあった。

★「携帯」を奪われる
 ビバ!サッカーの月例会で報告をしてくれたのは女性だった。ヨルダンまで観戦に出かけたのである。
 イスラムの国に、若い女性がサッカーを見に行くことができるような世の中になったのはすばらしい。かつてはイスラムの国で女性がサッカー場に行くようなことはできなかったと思う。
 今回は無事に試合を見て帰ることはできたのだが一つ事故があった。
 試合が終わったあと競技場からホテルへ戻るためにタクシーを予約していた。
 あらかじめ決めてあった場所で迎えのタクシーと連絡をとるために携帯電話を使っていたところ、地元の群集に取り囲まれ携帯電話を奪われてしまった。
 いろいろなことが起きる、それもサッカーの面白さだ。そう言っては「不謹慎」だろうか?