20130526柏戦
Jリーグ13節、柏vs浦和戦です。

個人的にネルシーニョ監督が浦和対策をやってくるか興味があったのですが、柏はレアンドロ・ドミンゲスが怪我で欠場。そして同じくレアンドロ・ドミンゲスが欠場した時と同じく、ACL・全北現代戦で見せたCBの選手をDFラインに4枚並べる戦術をとってきました。

この柏の布陣の欠点は、明らかに攻撃面で出ていました。立ち上がりの柏はある程度攻める事が出来ていたのですが、やはりサイドが迫力不足。ジョルジ・ワグネルだけだと浦和もあまり恐くはありません。

この点に不満を持ったのか、ネルシーニョ監督は前半27分に早くも左SBに入っていた増嶋を下げて山中を投入します。

この交代は功を奏して柏の左サイドからの攻撃が活性化されたのですが、それが得点という形で身を結んだのは、浦和が4点という大量リードをしてからでした。

ネルシーニョ監督の欲求不満は、さらに右サイドにも及び、後半開始時から右WBとしてキム・チャンスを投入して3バックに変更しました。
柏の3バックは、シーズン開始時にやってましたけど思うように結果を得られずに4バックに戻した経緯があります。ただ、シーズン前のトレーニングマッチで対戦した時に、柏の3バックは浦和にある程度効いていたんですよね。
まあ、あの時より進化していた浦和は、結果的に後半に4点取ったわけですが。

また、世間的(マスコミ的)には日本代表に初選出された工藤に注目が集まっていたようですが、工藤のところの決定機は恐らく2回。特に前半8分の浦和DFの裏を完全にとってGKが飛び出したシーンは、柏としては決めなきゃいけないところ。工藤が外してくれたので浦和は助かりました。

さらに、後半17分にクレオを下げて田中順也を投入。ほぼ試合から消えていたクレオよりハードワークできる田中順也ということだったんでしょうが、この交代も功を奏して田中順也は1点を返すんですが、時既に遅かったですね。


浦和の攻撃ですが、柏の前線による浦和DFラインへのプレッシャーはあまり強くなかったため、浦和のビルドアップは比較的やりたい事は出来ていたようです。

先制点は、前半17分でした。啓太からパスを受けた原口元気が興梠へ縦パス、興梠がが中へ切れ込むと見せかけて背後から縦に走りこむ元気へリターンパス、元気が切り返してから左足でゴールへ流し込んで浦和が先制!!!

浦和の2点目は、前半アディショナルタイム。中央で元気からのパスを受けた興梠が左サイドの梅崎にパス、梅崎が苦しい態勢から低いボールを中へ入れると走り込んでいた柏木が足を出して合わせたもの。

浦和の3点目は、後半18分。カウンターから抜け出た柏木が倒されたところから、見事なFKを直接決めたもの。
この直前に柏木はベンチに交代を要求していたようですが、決めちゃいましたね。現地で見てた時は、3点リードしたので単に水曜日の試合に備えて休ませたのかと思ってたんですが、そう言えば、試合後の歩き方がちょっと変でしたね。どこか痛めたんでしょうか?

4点目は、後半23分。ちょっと押し込まれてたところからのロングボールを興梠が体を張って納めてカウンター、自らドリブルした後に逆サイドにフリーで並走していたマルシオにラストパス。マルシオがしっかり決めて4点目。
興梠が前線で納めてくれるために、クリアボールが単なるクリアで終わらないのが今年の浦和の強みですね。

5点目は、後半34分。右サイドのスローインを受けた森脇が中央まで持ち込んでシュート。相手に当たってコースが変わった幸運なゴールでしたが、森脇の攻撃への積極性が身を結んだゴールでした。

6点目も4点目と同じようにクリアボールを興梠が受けたところから。この時は興梠は倒されたんですが(手を使って引きずり倒してたから酷いファールだと思うんだけど、ノーファール)、こぼれ玉を上手く拾った元気がDFの裏へ抜け出てドリブルで左サイドへ持ち込んで低いクロス。逆サイドで長い距離を走っていたマルシオが合わせてゴール。

この試合の浦和のシュートは11本。11本で6点ですから、決定率が5割を超えるという効率がいい試合でした。

2試合連続の大量6得点は今後を多いに期待させてくれる結果ですが、2失点も2試合連続でした。森脇などは2試合連続2失点を「危機的状況」とまで言って反省してましたけど、この試合の失点は4点差のリードがある状態だったし、気が緩んだところもあったかもしれないですね。後半30分過ぎという疲れが出てくる時間帯でもあったし。

でも、6得点に浮かれずに選手から反省の弁が出てくるのはいい事ですね。失点の形は浦和の課題であるハイボールのところだったし、多いに反省して次に生かして欲しいものです。

あと、後半36分に小島くんが今季初出場を果たしました。良くも悪くも目立った働きは無かったように思いますが、チャンスの起点になったプレーもありましたので、まあまあかなというのが個人的印象。まだまだ阿部勇樹&鈴木啓太という先輩の壁は厚いと思いますが、こう言ったチャンスを掴んで成長してもらいたいと思います。

結果としては、ほぼ浦和の完勝でしたが、柏はACLの連戦での疲れが出てたようだし、レアンドロ・ドミンゲスが欠場していたし、2失点したし、カウンターの精度がもうちょっと高かったらもっと点を取れそうだったし、あまり喜び過ぎてもいけないのかもしれないですが、この勢いを水曜日に繋げて、中断期間を気分良く迎えたいものです。