MAX151kmに10奪三振。しかしマエケンの状態はおかしかった。初回から逆球が目立ち、中盤からは背中を気にする仕草が増える。ピンチを迎えてマウンドに輪ができたシーンでも、失点シーンでも、マエケンはずっと自身の背中をさすっていた。万全の体調にはまだ遠いのだろう。

 しかしそれでも投げているボールは凄い。聖沢のタイムリー、小斉のソロ、銀次のタイムリーで計3失点し、なかなか試合を落ち着かせることはできなかったが、要所では見せ場を作った。4回二死二塁、マギーをスライダーで三振に取った場面と、限界と思われた7回二死1,2塁で二塁走者島内をけん制で刺したシーンがハイライトだろう。

 ルイスの登録抹消に続き、昨年4月3日からスタメンが続いていた堂林に変わってサード小窪を起用。テコ入れを図った打線は意外な形で得点を重ねた。4回裏二死1,2塁で松山。2-2からインローのスライダーをコンパクトに振り抜き、ライトスタンドへ3号逆転3ラン。

 「1番好きなコースだった」と松山が語った通り、セリーグでは2-2から松山に対して要求される事のないボールである。前日に外のボールを同点タイムリーとされている事が影響したのだろうが、これも交流戦ならではか。

 6回には一死二塁から、2番手片山の高めに浮いたスライダーを丸が左中間スタンドへ4号2ラン。マエケンを援護する。ただここまでのヒットはこの2本のみ。効果的ではあったが、繋がったとは言いづらい。

 7回には相手守備のミスで加点。マギーのエラーから二死1,2塁とし、菊池のポップフライをファーストジョーンズが見失う(記録はライトへのタイムリー)。

 8回に今村が高めの直球を聖沢にスリーベースとされ、続くジョーンズに大きな犠牲フライを許して1失点。詰め寄られるも、最後はミコライオが締めて逆転勝ち。援護に恵まれたマエケンは5勝目、ミコライオが9S。チームの借金は4。

 廣瀬の状態が下降気味なことと、マエケンの状態が心配されるが、今週火曜水曜の日ハム戦は梅雨入りするマツダでのゲーム。中休みとなるだろうか。