テレサ・テンの“還暦”記念公演  台北と北京で開催

写真拡大

(台北 8日 中央社)台湾が生んだアジアの歌姫、今は亡きテレサ・テンさん(1953〜1995年)の生誕60周年を記念する追悼コンサートが12日台北で、19日北京でそれぞれ開催される。イベントには中華圏のビッグアーティストが出演し、没後もスーパースターであり続けるテレサさんをしのぶ。

台北公演では、台湾を代表する男性シンガー・ソングライターのジェイ・チョウ(周杰倫)やジャム・シャオ(蕭敬騰)をはじめとする人気アーティストたちが「小城故事(小さな町の物語)」などテレサさんの名曲の数々を披露。

北京コンサートでは、3D映像でテレサさんの姿が再現され、未発表曲の「清平調」(歌詞は李白の詩)を大陸のカリスマ歌手、フェイ・ウォン(王菲)とコラボレーションすることになっている。

両岸対立が激しかった時代、自由で先進的な台湾を象徴する存在でもあったテレサさんの歌は大陸で禁止されていたが、多くのファンがひそかにテレサ・テンの歌声に酔いしれた。いつか、両親の故郷である大陸で歌える日が来ることを望んでいたというテレサさんのためにテレサ・テン基金会が準備を重ねてきた“初の”大陸コンサートがようやく実現の運びとなった。

きょう5月8日はテレサさん没後18年目の命日で、アジアの歌姫の眠る新北市の墓苑には朝から多くの歌手やファンが花をたむけに訪れている。テレサ・テン基金会では“還暦”に合わせて記念アルバムを出版、台湾・日本・大陸・香港の文化人60人が語ったテレサさんとの思い出と、これまでのアルバム150枚のジャケットなどが収録されている。

【写真】中華郵政提供

(編集:荘麗玲、高野華恵)