21日のイタリア対ブラジルの試合後すぐ、イタリア代表のチェーザレ・プランデッリ監督は、「(マリオ・)バロテッリは世界最強の5人に入ることができる」と語った。だが22日、同監督は一歩後退とまでいかずとも、「評価にはバランスが必要」と冷静になるように呼びかけている。

フォーメーション、セレソンとの差、デビュー組、ワールドカップ(W杯)予選…テーマは尽きないはずだが、結局のところは常に一つのテーマへと向かう。バロテッリだ。

「バロテッリは彼自身でしかない。過去のどんな偉大なストライカーとも比較はしないよ。ジジ・リーヴァ? 彼に到達するのは不可能だ。彼は一人でチームをけん引していた。もちろん、マリオはリーヴァと同じように、一人で攻撃陣を担えるFWだ。だが、ジジにあった確実さはまだない」

「昨日、彼がゴールに満足することなく、自分に6点をつけたことは、すごく気に入ったよ。彼には素晴らしいクオリティーがある。だが、まだまだこれからなんだ。2カ月前、彼を袋小路にしていたことを忘れてはいけないよ。毎回、少しずつハードルを上げるのは、間違っている」

「今の彼は落ち着きを取り戻した。家や親しい人たちの近くにいる。今の彼は自分の中でバランスを取ろうとしている時期だ。まだ進むべき道は長い。4-3-3にこだわってはいけない。彼にとってより合っているがね。ゴール前でのミスから、自分を6点にしたのは良いことだ。ゴールの喜びに立ち止まっていないということだからね」

「(アレッシオ・)チェルチ? 継続性という点で、彼はとても成長した。素晴らしいことをしていても、時間帯によって消えてしまっていたときと比べてね」

ブラジル戦の前半は4-3-1-2で輝き、その後失点して、後半は4-3-3で追い付いた。

「私が望むのは、2つのフォーメーションをこなせて、試合中に変更できるチームだ。2つ目のフォーメーションが、私がもともと考えていたものだ。だが、代案も必要だった。そしてようやくそれを手にしている。消耗が大きいやり方で、リスキーかもしれないが、こなすことができれば実りも大きい。我々はまだまだ働かなければいけないよ」

ブラジル戦を終え、プランデッリ監督は26日のマルタ戦に集中している。マルタは22日、ブルガリアで0−6と大敗したが…。

「大きな賛辞はうれしいよ。でも、それが勝ち点になるわけではない。繰り返すが、マルタはブラジルよりも組織されている。火曜の試合と6月のチェコ戦で、私は勝ち点6が欲しいんだ。このイタリアはメンタリティーを変えた。だが、まだ始まったところだ。でも私は、このまま続ければ、無敵と思えるチームでも倒せると確信している」

火曜は余裕の試合だと考えている者に対し、プランデッリ監督はこう答えている。

「マルタ戦は軽んじられない一戦だ。4-3-3と4-3-1-2を交互に使っていこう。(前半で交代したアンドレア・)ピルロはこの試合のために温存したんだ」