試合 :ブンデスリーガ 第26節
開催日:2013年3月16日
結果 :ニュルンベルク勝利
スコア:「3−0」
得点者:フォイルナー エスヴァイン フランツ


○ ニュルンベルク

FW:ペクハルト
MF:エスヴァイン フォイルナー 清武弘嗣 チャンドラー
MF:シモンズ
DF:ピノラ クローゼ ニルソン バリチュ
GK:シェファー

FW:エスヴァイン(ポルター)
MF:フランツ 清武弘嗣
MF:フォイルナー シモンズ チャンドラー(イルディス)
DF:ピノラ クローゼ ニルソン バリチュ
GK:シェファー

○ シャルケ

FW:オバシ
MF:バストス ドラクスラー ファルファン
MF:コラシナツ ジョーンズ
DF:フクス マティプ ヘヴェデス ヘーガー
GK:ヒルデブラント

FW:プッキ
MF:バルネッタ ラファエル ドラクスラー ファルファン
MF:ジョーンズ
DF:フクス マティプ ヘヴェデス ヘーガー
GK:ヒルデブラント


サイドの高い位置にフランツと清武を配置していた「4−1−2−3」から、サイドの高い位置にエスヴァインとチャンドラーを配置した「4−1−4−1」へと変えているニュルンベルク。「4−1−4−1」の場合、前の「4−1」でハイプレスを仕掛け、後ろの「4−1」のところでボールを奪う、という事がその守備方法となる訳ですが、2列目の「4」のサイド、そこが早いタイミングで下がり過ぎてしまうと、本来の「4−1−4−1」での守備としてはあまり良く無い、という事が言えます。

FW:     (1)
MF:   (2)   (3)
MF:(4)    (5)    (6)
DF:(7)  (8)   (9)  (10)

つまりは、上記のような状態になってしまうと、(2)と(3)の選手が前へ釣り出されてしまうと(5)の横のゾーンが大きなスペースとなり、(2)と(3)の選手がサイドの高い位置まで釣り出されてしまうと更に(5)の横のゾーンがより大きなスペースとなってしまうから、という事ですね。失点となりませんでしたが、前半にあったニュルンベルクのピンチは、そういう事が原因でした。そのスペースに、シャルケの、バストス、ファルファン、ジョーンズ、という選手たちが入って来て、という事ですね。

そうなってくると、(2)と(3)の選手、つまりは清武とフォイルナーがそのスペースを埋めるために下がらなければならなくなる訳ですが、という事は「4−5−0−1」のようになってしまうので、それはそれで1つのシステムとしての機能性は有りますが、しかし、それは「4−1−4−1」というシステムではない、という事ですね。前半31分、1トップのペクハルトが起点となり、フォイルナーが抜け出して得点、という事でニュルンベルクは先制しますが、その1回だけあったチャンスをものにした、という事であって、前半のニュルンベルクはあまり良くありませんでした。

「4−1−2−3」と「4−1−4−1」の違いは、サイドの高い位置で起点を作る、という意図があるかどうか、という事が1つで、「4−1−2−3」と「4−1−4−1」を同じ、もしくは、そこの区別を間違ってしまっている人も少なくありませんが、同じなのは、ハイプレスを目的としている、という部分だけで、よりサイドの高い位置で起点を作る事を意図している、前と後ろでのプレスの連携の方法、「4−1−2−3」と「4−1−4−1」にはそこに明確な違いがあって、だから、フランツと清武がサイドの高い位置であった時は「4−1−2−3」、エスヴァインとチャンドラーがサイドの高い位置になってからは「4−1−4−1」、という事ですね。

後半、やはり前半は機能していなかった、という事で、1点リードしているニュルンベルクが先に動き、ペクハルトに代えてフランツを投入。そのフランツを左の高い位置へ入れ、左の高い位置だったエスヴァインを1トップ、という配置に変えてきました。おそらくは、「4−5−0−1」のようになってしまうのであれば、1トップにはより裏へ抜け出せるタイプの選手を配置した方が良いのではないか、という事だったと思います。そして、それだけではなく、1点ビハインドのシャルケがコラシナツに代えてラファエルを入れ、「4−2−3−1」から「4−1−4−1」へ、つまり前がかりになった事で、