ダンスパフォーマンスユニット「WORLD ORDER」を結成した、須藤元気  (撮影:野原誠治)
元格闘家で、俳優や作家活動も行う須藤元気が6名のダンサーと共に結成したWORLD ORDER(ワールド・オーダー)。YouTubeに公開したMVは計1,500万回再生を超える、ダンスパフォーマンスユニットだ。

他の追随を許さない独特のセンスと確かな技術は、日本よりもむしろ海外で先に注目され、ロスで開催されたマイクロソフト主催イベント「WPC2011」でパフォーマンスを披露するなど、ワールドワイドな活動を行っている。

2012年3月にはバラエティ番組「SMAP×SMAP」に出演し、SMAPとオリジナルリミックスの「ダイナマイト」などダンスをコラボ。放送終了後、TwitterやFacebookなどネット上で大きな話題を呼んだ。

現在も、YouTubeのコメント欄に寄せられる賞賛の声は留まる事を知らず、

「Crazy! Just simply crazy! Yabei! Sugei! Gambatte Nihon!?」
「不思議! どの様に撮影したのか想像も出来ない」
「Coooooooooooooooool!」
「須藤さんは間違いなく"目覚めてる"ね。」


など、国内外からの感想が書き込まれている。

今回は、6月20日にBlu-ray&DVD「2012」 の発売を控えたWORLD ORDERのMV撮影現場に潜入。須藤元気に、WORLD ORDERのこれからや自身が考える未来について、話が聞けた。

――YouTubeのコメントにもありましたが、WORLD ORDERのMVはいつも独創的で、どの様に踊っているのか、どの様に撮影しているのか想像出来ず、今回実際に観る事が出来てとても興奮しています。

須藤元気(以下、須藤):とにかく意識しているのは「非日常」です。格闘技をやっていた時代も入場パフォーマンスをやっていて、格闘技という観客にとっての非日常の場に、さらにパフォーマンスで非日常感を出せるかなと思ってやっていたそこからの流れもありますね。WORLD ORDERの「なんだこれ? 見たことないぞ!」というのも、周りの景色は流れているのに、僕らが止まって見えるなどの非日常感なんですよね。

――映像や楽曲のインスピレーションはどういうことから浮かぶのでしょうか?

須藤:基本的に色々なものにアンテナをたてているせいか、日常に「これ使えるな」って思えるものがあふれているんですよね。作詞は基本的に自分自身の世界観を書いているので、難しい作業ではありません。

WORLD ORDER WORLD ORDER WORLD ORDER


――スーツ姿に、七三、メガネという「THEサラリーマン」スタイルも一度見たら忘れられない個性で、特に海外の方の反応はものすごく良かったのではないでしょうか。

須藤:これだけグローバル化している世界。表現するのだったら、最初から世界に飛び出していきたいという考えがあったので、意識はしていました。

スポーツ選手が音楽をやるのって、イメージ的にとても厳しいというか…。好意的に見る人ってやはり少ないと思うんですよね。格闘家時代も「須藤元気」で一度CDを出しているんですけど、自分的に練りきれていなくて。

引退してからどうやって表現していこうかなと思った時に、格闘家のイメージに無いことをしようと思ってスーツ姿に。何でもそうですが"振り幅"を大切にしていて、スーツを着ようと決めた時に、ハリウッド映画に出てくるデフォルメされた「典型的な日本人」のスタイルが面白いなと思ったんです。